
多言語SEOに必須の知識!SEOの基本となる考え方と対策
「多言語SEO」について調べているけど、そもそもSEO自体がよくわからない」という担当者の方は多いだろう。
そこで、多言語SEOに強いインバウンドメディアを運用している「GOOD LUCK TRIP」が培ったノウハウをもとに、SEOの基本中の基本を解説する。
SEOは理解すべきこともやるべきことも多いが、基本となる考え方や対策は意外にもシンプルだ。
この記事を読めば、SEOの本質とも言える知識を手に入れられるだろう。
検索エンジン経由のアクセスを集める手法「SEO」
SEOとは「Search Engine Optimization」の略で、日本語で「検索エンジン最適化」を意味する。
検索エンジンに自社サイトの内容を正しく理解・評価してもらい、特定のキーワードで検索結果の上位に表示することで、検索エンジン経由のアクセスを集める方法だ。
検索エンジンとは、GoogleやYahoo!などのサイトのことを指す。
検索エンジンによって、検索結果の順位を決めるアルゴリズム(ルールやロジック)は異なるが、Googleを対象とするのが一般的だ。
なぜなら、日本の検索エンジンのシェアは、Googleが89.4%・bingが3.9%、Yahoo!が2.5%と、そのほとんどをGoogleが占めているからだ。

SEOとリスティング広告の違い
SEOをより理解するために、リスティング広告との違いを把握しておこう。
リスティング広告とは、広告費を支払って検索結果の上位に自社サイトやページを表示する手法のことだ。
それぞれの主なメリットとデメリットは、以下の通り。
SEO | リスティング広告 | |
---|---|---|
メリット |
・検索結果に表示するための費用はかからない ・潜在層のターゲットにもアプローチできる |
・検索順位をコントールしやすい ・お金を払えばすぐに検索結果の上位に表示される |
デメリット | ・検索結果の上位表示するまでに時間がかかる |
・検索結果に表示し続けるためには、お金を支払い続ける必要がある ・顕在層のターゲットにしかアプローチできない |
リソースに余裕がある場合は、
- 短期的にはリスティング広告でアクセスを集めつつ、並行してSEOを実施
- 中長期的にはSEOでアクセスを集める
といった形で進めるのが理想的だ。
並行して進めるのが難しく、費用をかけられない場合は、時間をかけてSEOを実施し、将来的に低コストで安定したアクセスを得るのがお勧め。

SEOの基本的な考え方
SEOの基本であり最も大切なことは「ユーザーにとって価値のあるコンテンツを届ける」こと。
この文脈でのユーザーとは「検索エンジンを利用して特定のキーワードを検索する人」を指す。
検索エンジンは”何かを知りたい”と思った時に利用される。
そのため、検索エンジンはユーザーが”知りたいこと”を適切に提供しているページを上位に表示するアルゴリズムを採用している。
そのキーワードを調べた人が”知りたいこと”がすぐに見つからない検索エンジンは利用されなくなり、検索結果上の広告の価値も下がってしまうからだ。
だからこそ、綺麗事ではなく、SEOでは「ユーザーにとって価値のあるコンテンツを届けること」が最も大切となる。
価値のあるコンテンツがない場合、価値のあるコンテンツをユーザーに適切に届けられない場合でも、上位表示はできない。
SEOの様々な対策は、すべて価値のあるコンテンツを制作し、適切に届けるための手段と考えてほしい。

検索エンジンが検索結果にページを表示するまでの仕組み
検索エンジンが検索結果にページを表示するまでの仕組みを理解することは、SEOを成功させるために不可欠だ。
この仕組みを理解しておかないと、SEOの成果を正しく評価できない。
仕組みを簡単に説明すると、以下の通りだ。
- Googleがサイトやページを認識する
- Googleがサイトやページの内容を把握する
- Googleのデータベースにサイトやページを登録する
- 登録された内容を元に検索順位をつけて表示する
新しく制作したページの評価が定まるまでの期間は、サイトやページの状況によるが、3ヶ月〜6ヶ月ほどかかるケースが多い。
既にGoogleから評価されているサイトであれば、この期間は短縮される。
また、既存のページを修正した場合でも、その修正の効果が出るまでには少なくとも1〜2週間はかかる。
検索エンジンの仕組み上、評価が定まるまでには時間が必要なことを理解しておこう。

ワンポイントアドバイス)SEOでよくある失敗
「制作したサイトやページが検索結果に表示されない」「2週間経っても検索結果の上位に表示されない」と焦って、修正を繰り返すケースは非常に多い。
しかし、SEOの観点では、これはあまりお勧めできない。
なぜなら、評価が定まる前に修正してしまうと、上位表示できなかった原因を正確に把握できなくなるからだ。
・そもそも、そのページでは本当に上位表示できなかったのか
・上位表示できなかった具体的な理由は何か
といった点が曖昧なまま修正して、ドツボにハマってしまうケースは多い。
結果的に上位表示できたとしても、成功した理由がわからないため、再現性がない。
SEOに取り組むと決めた以上、腰を据えて忍耐強く評価が定まるまで待ち、課題となる点を見つけて改善を続ける、といったPDCAが必要となる。

SEOを実施する上で導入すべき無料ツール「サーチコンソール」
多くのSEOツールが存在するが、初心者の場合は「サーチコンソール」を利用するまでに留めよう。
サーチコンソールは、Googleが自社サイトをどのように認識しているのかを把握できるGoogle公式のツール。
Googleアカウントを作成し、自社サイトとツールを紐づけるだけで無料で利用できる。
サーチコンソールでは、自社サイトの検索順位やクリック数、ページごとの検索キーワードなど、SEOに必要なデータを確認できる。
SEOの状況を知りたい方は、まずはサーチコンソールを導入してみよう。

SEOはキーワード選びから始まる
具体的な対策を紹介する前に、もうひとつ理解しておくべきことがある。
それはSEOが「キーワード選び」から始まるということだ。
前述した通り、そのキーワードを調べた人が”知りたいこと”が掲載されているページが、検索エンジンの上位に表示される。
その”知りたいこと”はキーワードによって異なるため、どのキーワードを対策するかを決めないと、ページの内容を決められない。
キーワードは、以下の流れで決めるのがお勧めだ。
- アクセスを集めたいターゲットを決める
- ターゲットが検索しそうなキーワードを想定する
- 想定したキーワードの検索回数を調べる
- 検索回数が多く競合が弱いキーワードを選ぶ

2種類あるSEOの施策
SEOの施策は大きく分けて「内部施策」と「外部施策」の2種類ある。
内部施策を「テクニカル施策」と「コンテンツ施策」に分ける場合もあるが、まずは「内部施策」と「外部施策」の2種類に分けて考えた方が理解しやすい。
自社サイト内で完結できる「内部施策」
内部施策とは「自社サイト内だけで完結する施策」のことを指す。
代表的なものとして、以下の施策が挙げられる。
- 対策ページの制作
- サイト内リンクの設置
- サイトマップの設置
これらはいずれも”ユーザーにとって価値のあるコンテンツを届ける”ための施策となる。

コントロールしづらくハードルが高い「外部施策」
外部施策とは、「自社サイト外で行う施策」のことを指す。
具体的には、以下のような施策がある。
- 他社サイトに自社サイトのリンクを設置してもらう
- 実社会での知名度を上げて会社名などでの検索回数を増やす
- SNSで自社サービスや施設について言及してもらう
外部施策は、主に自社サイトやページの信頼性や権威性を高めるといった効果がある。
実社会で第三者からの紹介があった方が、世間的な評価や信頼性が高まるように、SEOでも他社サイトなどからリンクや名前を出すといった形で紹介されている方が、検索エンジンからも高い評価を受けやすい。
ただ、外部施策はコントロールしづらく、内部施策と比べてハードルが高い。

内部施策と外部施策はどっちが大事?
結論から伝えると”どちらも大事”だ。どちらか片方だけでは評価されにくく、両輪の関係となる。
競合が少ないキーワードであれば、内部施策だけでも上位表示できる可能性はある。
しかし、競合が多いキーワードでは、外部施策も実施しなければ上位表示は難しいケースが多い。

SEOの最も基本となる対策
SEOの様々な施策の中でも、最も基本となる施策に絞って紹介する。
その他の施策よりもまず先に、これから紹介する施策を実施できているかを確認しよう。
1. キーワードの検索意図に答えるコンテンツを作る
まずは対策しているキーワードの検索意図(キーワードを調べる人が知りたいこと)に答えるコンテンツが、キーワードを狙っているページにあるかを確認してほしい。
キーワードの検索意図は検索エンジン上に掲載されているわけではないため、以下2つの方法で検索意図を想定してほしい。
- キーワードを調べるターゲットを想像して検索意図を想定する
- キーワードで上位表示しているページの内容から検索意図を想定する
狙うキーワードを決めていないのであれば、まずはキーワードを選ぶところから始めよう。

2. タイトルタグにキーワードを含める
サイトを制作するためのプログラミング言語であるHTMLには、「タイトルタグ」という種類のタグがある。
タイトルタグは、ユーザーと検索エンジンどちらにも、そのページの内容を伝える役割を持っている。例えるなら、新聞の見出しや小説のタイトルとなる。
タグに書かれたテキストは
- 検索エンジンの検索結果
- ブラウザのタブ
- ブックマークやお気に入りの名前
に表示される。
タイトルタグにキーワードが入っていると、検索エンジンはそのキーワードと関連性が高いページだと見なし、評価されやすくなる。

3. 対策ページに内部リンクを設置する
同じサイトのページへのリンクを「内部リンク」と呼ぶ。
特定のキーワードを狙うページへ、その他のページからの内部リンクを設置することもSEOの基本中の基本。
ただ、関連性が全くないページに内部リンクを設置しても意味はない。
例えば、税金の説明をしているページに、ラーメンの作り方を説明しているページのリンクを設置しても効果はない。
関連性を正確に把握するのは難しいため、まずはそのページを読んだユーザーが次に読みたいと思いそうなページに内部リンクを設置しよう。

4. サイトの運用会社や記事の制作者の情報を明示する
検索エンジンはアルゴリズムをアップデートし続けており、近年はサイトや記事を「誰が作って運用しているか」といった情報がSEOでは重要になってきている。
誰かもわからない人が運用しているサイトと、誰もが知っている会社が運用しているサイトでは、実社会でも信用度が異なるのと同じだ。
そのため、
- 会社情報を紹介するページを設ける
- 記事の制作者のプロフィールをそのページに掲載する
といった施策は必須になってきている。

5. 被リンクを獲得する
自社サイトではない別のサイトからのリンクのことを「被リンク」や「バックリンク」、「外部リンク」と呼ぶ。
先述したように内部施策と外部施策は両輪の関係にあり、これまでの施策は「内部施策」、被リンクの獲得は「外部施策」にあたる。
サイトやページをある程度作ったら、関連会社や協力会社などへ依頼して、お互いのサイトへのリンクを設置しよう。

SEOでやってはいけない5つの対策
ユーザーにとって価値のないサイトやページを、意図的に作成すると検索エンジンから「ペナルティ」を受けることがある。
ペナルティを受けると検索結果に全く表示されなくなったり、検索順位が大きく下がったりする。
ただ、これから紹介する施策を実施していなければ、ペナルティを受けることはほとんどないので、安心してほしい。
ペナルティを受けることがないよう、これから紹介する推奨されていないことをしっかり把握しておこう。
1. コピーコンテンツ
SEOでは、同一コンテンツのことを「コピーコンテンツ」と呼ぶ。
このコピーコンテンツは、既にあるコンテンツを模倣しただけであり、ユーザーにとって価値がないものと検索エンジンは判断する。
コピーコンテンツが多いとペナルティを受けるケースもある。
他社サイトの内容をコピーしたものだけでなく、自社サイトに全く同じコンテンツがある場合も、コピーコンテンツとみなされる点には注意してほしい。
そのため、自社サイト内でも同じコンテンツが多いと、評価を下げる要因となる。
ただ、同じ文章がひとつもあってはいけない、というほど厳しくはない。
オリジナルのコンテンツが主で、コピーしたコンテンツが補助的な役割・割合であれば、コピーコンテンツの判定を受ける可能性は低い。

2. 被リンクを購入する
短期間で上位表示できるとして、被リンクを提供・販売している会社はあるが、SEO目的のリンクはユーザーにとって価値がないと判断されるケースは多い。
数が少ない場合は、SEO目的のリンクを”評価しない”とされるケースが多いものの、数が多い場合はペナルティを受けることもある。
そのため、被リンクは購入しないようにしてほしい。

3. ユーザーにとって価値のないコンテンツを公開する
単なる文字列を掲載しているページなど、ユーザーにとって価値のないコンテンツが多いことも、サイトの評価を下げる要因となる。
“価値のないコンテンツが多いサイト=ユーザーにとって価値のないサイト”と評価され、いくら価値のあるコンテンツを作ってもページやサイトが評価されないケースがある。
ページを自動生成するツールなどがあるが、上記の理由から導入はお勧めできない。

4. noindexの外し忘れ
特定のページを検索エンジンに評価されたくない時に使う「noindexタグ」。
制作途中のサイトやページに使用することが多いタグだが、制作業者や作業者がサイトやページ公開時にタグの削除を忘れてしまうことがある。
そうなると、当然そのサイトやページは評価されず、検索結果に表示されない。
サイトやページ公開後、いくら経っても検索結果に表示されない場合は、noindexタグが設置されたままになっていないか確認してみよう。

5. 隠し文字・隠しリンク
上位表示させたいキーワードの数が多ければ多いほど、リンクの数が多ければ多いほど評価される時代があった。
その時代に流行した手法が、隠し文字・隠しリンクと呼ばれるものだ。
ユーザーにとっては視認できない形でサイトやページに、テキストやリンクを設置するという手法だが、”ユーザーにとって価値のないもの”なので、当然評価はされない。
それどころか、隠し文字や隠しリンクが大量にあるとペナルティを受けることもある。

多言語SEOとSEOの違い
多言語SEOとSEOの違いは、対象となる言語と検索エンジンの違いだけ。
多言語SEOの場合は、複数の言語に対応し、その国で使用されている検索エンジン向けの対策を行う必要がある。
ただ、この記事で解説してきた基本的な考え方は多言語SEOでも同じ。
むしろ多言語SEOを実施するならマストで理解・実施しておくことばかりだ。
多言語SEOの施策を検討・見直す前に、まずは記事で紹介してきた基本から、ぜひ見直してほしい。
多言語SEOのノウハウを知りたい方は、こちらの記事も併せて確認しよう。

まとめ
多言語SEOに強いインバウンドメディアを運用している「GOOD LUCK TRIP」が培ってきたノウハウをもとに、SEOの基本となる考え方や施策を紹介してきた。
「GOOD LUCK TRIP」を活用すれば、自社サイトで多言語SEOを実施するよりも高いコスパで成果を出せるため、ぜひ媒体資料まで目を通してみてほしい。