
【明治神宮の観光完全ガイド】見どころ・歴史・基本情報等を網羅的に紹介!
東京屈指のパワースポットであり、日本で最も初詣の参拝客が訪れる神社として知られる「明治神宮」。
東京都内とは思えないほど豊かな自然に囲まれており、見どころも多い。
この記事では、明治神宮の魅力や見どころを中心に、観光を満喫するために知っておきたい情報を紹介していく。
明治神宮ってどんなところ?
東京都渋谷区にある明治神宮は、初詣には毎年日本一の参拝者数を誇ることでも知られる、東京屈指のパワースポット。
1920年に創建され、明治天皇と昭憲皇太后をご祭神に祀っている。
ご利益は夫婦仲の良さから恋愛成就・縁結びが有名だが、他にも家内安全・商売繁盛・良縁祈願など幅広い。
広大な境内には、立派な社殿や重要文化財の宝物殿、ご祭神とゆかりの深い品々が並ぶ明治神宮ミュージアムをはじめ、見どころが点在する。
また、都会のオアシスとも呼ばれる、四季折々の美しい自然景観も魅力のひとつ。
一帯は都心を忘れさせる神聖な空間で、心洗われる時間を過ごせるだろう。

明治神宮の成り立ち
明治神宮の始まりは、明治天皇と昭憲皇太后を偲ぶ国民の強い願いがきっかけだ。
明治天皇は近代日本の礎を築いた存在で、1912年の崩御後に国民より「明治天皇の魂をお祀りして、永久に敬いたい」という声が上がった。
1914年に昭憲皇太后も亡くなった後、この願いを受けて両ご祭神を祀る神社の建設が本格的に進んだ。
全国各地からの献金や支援を受け、2人にゆかりの深い代々木の地を選び、1920年に明治神宮が創建される。
以降、今日まで世界平和と国家繁栄を祈願する場所として、多くの人々に親しまれている。
明治神宮へのアクセス
都心部に位置する明治神宮はアクセスに優れており、5つの最寄り駅がある。
3つある入口とそれぞれの最寄り駅は以下の通り。
いずれも駅から徒歩3~5分ほどで、本殿まではさらに10分程度歩く必要がある。
入口 | 最寄り駅 |
---|---|
原宿口 |
・JR線「原宿駅」 ・東京メトロ千代田線・副都心線「明治神宮前<原宿>駅」 |
代々木口 |
・JR線および都営地下鉄大江戸線「代々木駅」 ・東京メトロ副都心線「北参道駅」 |
参宮橋口 | ・小田急小田原線「参宮橋駅」 |
入口によって参拝ルートは異なるが、様々な見どころを楽しみながら参拝できる「南参道」へ繋がる原宿口から向かうのがお勧めだ。
また、東京駅を起点にした各最寄り駅への行き方は以下にまとめたので、合わせて参考にしてほしい。
東京駅から各最寄り駅へのアクセス
最寄り駅 | 移動方法 | 所要時間 |
---|---|---|
原宿駅 | JR「東京駅」からJR山手線外回りに乗車し、「原宿駅」で下車 | 約30分 |
明治神宮前 <原宿>駅 |
1. 東京メトロ「東京駅」から東京メトロ丸ノ内線に乗車し、「国会議事堂前駅」で下車 2. 「国会議事堂前駅」から東京メトロ千代田線に乗車し、「明治神宮前<原宿>駅」で下車 |
約20分 |
代々木駅 |
1. JR「東京駅」からJR中央線快速に乗車し、「四ツ谷駅」で下車 2. 「四ツ谷駅」からJR千代田線に乗車し、「代々木駅」で下車 |
約20分 |
北参道駅 |
1. 東京メトロ「東京駅」から東京メトロ丸ノ内線に乗車し、「新宿三丁目駅」で下車 2. 「新宿三丁目駅」から東京メトロ副都心線に乗車し、「北参道駅」で下車 |
約30分 |
参宮橋駅 |
1. JR「東京駅」からJR中央線快速に乗車し、「新宿駅」で下車、小田急線まで徒歩で移動 2. 「新宿駅」から小田急小田原線に乗車し、「参宮橋駅」で下車 |
約30分 |
明治神宮の入場料と参拝可能時間
明治神宮の入場料は無料だが、境内の明治神宮御苑・明治神宮ミュージアム・宝物殿は有料だ。
日の出と共に開門し、日の入りに合わせて閉門する。そのため、月によって参拝できる時間が異なる。
月ごとの開門・閉門時間の目安は、以下の通りだ。
- 1月
- 6:40 〜 16:20
- 2月
- 6:20 〜 16:50
- 3月
- 5:40 〜 17:20
- 4月
- 5:10 〜 17:50
- 5月
- 5:00 〜 18:10
- 6月
- 5:00 〜 18:30
- 7月
- 5:00 〜 18:20
- 8月
- 5:00 〜 18:00
- 9月
- 5:20 〜 17:20
- 10月
- 5:40 〜 16:40
- 11月
- 6:10 〜 16:10
- 12月
- 6:40 〜 16:00
四季折々の魅力を持つ明治神宮
せっかく明治神宮を訪れるなら、その季節ならではの魅力を楽しみたいところ。
春の桜や新緑、夏の花菖蒲、秋の紅葉、そして冬の初詣など、明治神宮では四季折々の自然と日本文化が調和した美しい風景に出会える。
季節ごとの魅力に意識を向ければ、限られた滞在時間の中でも、心に残る特別なひとときを過ごせるはずだ。
新緑と美しい花々を楽しめる「春の明治神宮」
春の明治神宮には、新緑と花々に包まれた穏やかな美しさが広がる。
南参道や北参道には若葉が芽吹き、境内の各所には10種類の桜が咲き誇る。
桜の名所と言えるほど本数は多くないが、点在している桜の存在感と美しさは格別だ。

名物の花菖蒲が境内を彩る「夏の明治神宮」
夏の明治神宮といえば、約150種・1,500株もの花菖蒲(はなしょうぶ)が咲き誇る、明治神宮御苑が代表的な見どころ。
見頃となる6月中旬に訪れるなら、美しく咲きそろう花々を楽しんでみてほしい。
また、神事・お祭りなどのイベントも多く、日本の伝統文化に触れられる機会が多いのも夏の明治神宮の魅力だ。

紅葉に包まれる「秋の明治神宮」
秋の明治神宮は、紅葉に彩られた風情ある景色が魅力。
境内の広大な森では、イチョウやモミジ、カエデが鮮やかに染まり、訪れる人々を迎えてくれる。
なかでも、明治神宮御苑内の池と紅葉が織りなす景色は美しい。
11月3日には、明治天皇の功績を讃える「明治祭」も行われ、伝統行事を目にする貴重な機会もある。

多くの初詣客で賑わう「冬の明治神宮」
1月1日から1月3日にかけては、伝統的なお祝いの装飾が施され、初詣を目的とした多くの参拝客で賑わう。
年末年始に東京を訪れるなら、日本のお正月の文化や雰囲気を体感する絶好の機会。明治神宮での初詣は、旅の良い思い出にもなるだろう。
また、東京ではめったに雪は積もらないが、もし幸運にも滞在中に雪が降れば、雪化粧をまとった神秘的な明治神宮の姿を楽しめる。

明治神宮の訪れるべき見どころ・パワースポット10選
明治神宮は都内でも有数のパワースポットとして有名で、境内には様々なご利益が得られるスポットが点在する。
また、各建物・施設は明治天皇・昭憲皇太后への感謝と敬意が込められており、歴史や信仰の重みを感じられるだろう。
ここでは、数多くある見どころやパワースポットの中から、10カ所に絞って紹介していく。
1. 大鳥居(第二鳥居)
南参道と北参道の出会い口にそびえる「明治神宮の大鳥居(第二鳥居)」は、圧倒的な存在感を放つ木製の鳥居。
樹齢1,500年を超える台湾ヒノキで作られており、高さ12m・笠木17m・柱間1.2mは木製の明神鳥居では日本一の大きさを誇る。
その重厚かつ優美な姿は神域への入口としての格式を強く印象づけ、参拝に向かう人々の心を静かに導く。
中央は正中(せいちゅう/神様の通り道)とされるため、参道や鳥居は道の端を歩くようにしよう。

2. 本殿
国の重要文化財に指定されている明治神宮の「本殿」は、神社建築の中でも本殿に用いられることの多い、伝統的な三間社流造(正面の柱が4本・柱間の間口が3間)。
檜皮葺の屋根とケヤキの木肌が美しく調和し、精緻な彫刻の技巧や力強い曲線には、神社建築ならではの品格が漂う。
周辺は広々とした拝殿スペースが設けられ、静けさに包まれた空間で心を落ち着けて、ゆっくり参拝できる。

3. 奉献酒樽
「奉献酒樽(ほうけんさかだる)」とは、神社において参拝者が神々への感謝や祈願の気持ちを込めてお酒を奉納するための特別な容器を指す。
神前にお酒を捧げるという日本古来の風習に基づいており、南参道沿いには大量に積まれた日本酒の酒樽が並ぶ。
これらは全国各地の酒造家によって奉納されたものだ。
また、明治天皇が西洋文化の導入に尽力し、特にワインを好んだため、向かい側にフランスから献上を受けたワイン樽も並んでいる。
和洋折衷のユニークな光景を楽しめるスポットと言えるだろう。

4. 夫婦楠
拝殿前にどっしりと立つ「夫婦楠(めおとくす)」は、縁結びや夫婦円満の象徴として知られる御神木。
明治神宮創建時の1920年に献木され、2本の楠の木が仲睦まじく並ぶ姿からその名がついた。
ご祭神の加護のもと互いに寄り添いながら大きく育ち、現在は樹齢100年を超え、高さは約17mにも及ぶ。
風格と歴史の重みもさることながら、まるで寄り添うように枝葉を広げる様子は温かい印象を与え、多くの参拝者が「夫婦楠」の前で手を合わせている。
恋愛成就・家内安全のパワースポットとしても有名だ。
ただ、御神木であるため、くれぐれも手で触れないよう気を付けてほしい。

5. 明治神宮御苑
「明治神宮御苑」は、明治神宮の境内、本殿の南側に広がる回遊式の日本庭園。
もともと江戸時代の有力な武家が所有していた由緒ある場所で、身体の弱かった昭憲皇太后が運動できるように、明治天皇が1903年に整備させた。
一般的に見られる庭園とは異なり、形を整えた庭木はほとんどなく、生き生きとした自然の中をゆったりと散策できるスポットだ。
約83,000㎡の広大な敷地は、都心とは思えないほど緑豊かで四季折々の風景を楽しめる。
また、色とりどりの花菖蒲が咲き誇る「菖蒲田」、美しく佇む「隔雲亭(かくうんてい)」、水面に映る緑が癒しを与える「南池(なんち)」など、見どころが盛りだくさん。
入場には維持協力金として500円が必要。開閉苑は明治神宮の開門時間と異なるので注意してほしい。

6. 清正井
明治神宮御苑内に湧く「清正井(きよまさのいど)」は、江戸時代の武将・加藤清正(かとうきよまさ)が掘ったと伝わる都内有数の名湧水。
直径約1.2mの円形の井戸は苔むした石で縁取られており、毎分平均60ℓの水量がある清らかな湧水は1年中絶えることはない。
そのため、古来より「浄化の力がある」と信じられ、スマートフォンの待ち受けにするだけで運気が上がるパワースポットとして話題を集めたこともある。
特に金運アップの効果が期待できるとされ、「清正井」を目当てに明治神宮を訪れる人も多い。

7. 宝物殿
境内北部にある「宝物殿(ほうもつでん)」は、明治神宮創建の歴史と伝統を伝える国の重要文化財。
明治天皇と昭憲皇太后ゆかりの品々を展示・収蔵する目的で1921年に建てられた。
近代建築の巨匠・伊東忠太(いとうちゅうた)が共同設計で携わった校倉(あぜくら)風大床造りは、日本初期における鉄筋コンクリート建築の代表的な建物だ。
かつては文房具・書籍・調度品などを陳列していたが、現在は上述の明治神宮ミュージアムにて収蔵、展示されている。
今も荘厳な雰囲気と堂々たる姿は健在で、皇室文化や歴史を間近に感じられる。
※期間限定かつ有料で公開中、詳細については公式ホームページを要確認

8. 亀石
「亀石」は宝物殿の前、北池のほとりにひっそりと佇む自然石。
その名の通り、まるで水面をのぞく亀の姿のように見える独特の形が印象的だ。
自然が長い年月をかけて削り出した荒々しさと、柔らかな曲線美が調和し、亀の甲羅を彷彿とさせる趣が感じられる。
また、寿命の長い亀は長寿や繁栄の象徴とも言われ、仕事運や金運アップなど様々なご利益が期待できる縁起の良いパワースポットとして親しまれている。
誰でも自由に「亀石」を触ることが可能なので、参拝前後に立ち寄って力をいただくと良いだろう。

9. さざれ石
宝物殿の前にある「さざれ石」は、天然記念物にも指定された人気のパワースポット。
なお、小さな石が長い年月をかけて石灰質の成分で固まり、大きな岩となったものを「さざれ石」と呼び、浄化の作用をもたらす縁起の良い石と信じられている。
明治神宮の「さざれ石」の表面は、ごつごつとしており、人の手で加工されていない自然のままの形状。
日本の国歌「君が代」の歌詞に出てくる「さざれ石」は、明治神宮にあるものだ。

10. 明治神宮ミュージアム
巨木が立ち並ぶ明治神宮の参道にひっそりと建つ明治神宮ミュージアムは鎮座百年祭記念事業の一環として2019年に開館。
明治神宮の御祭神である明治天皇及び昭憲皇太后ゆかりの品々を保存・展示する博物館だ。
明治神宮ミュージアムは隈研吾氏が設計を担当。緑豊かな神宮の杜と調和する、ゆるやかな勾配の屋根が特徴的だ。

参拝の合間に立ち寄りたい「フォレストテラス明治神宮」
参拝の合間に立ち寄りたい「フォレストテラス明治神宮」
「フォレストテラス明治神宮」は、明治神宮ミュージアムの隣に位置する多目的複合施設。
洗練されたモダンなデザインの中に、明治神宮の歴史が息づく空間は、来訪者に心地よい時間を提供する。
施設内には、各種イベントに利用できるホール、ウエディング会場だけでなく、カフェやレストラン、ショップもある。
参拝の合間の一休みやお土産選びの際に、ぜひ利用してほしい。
1. CAFÉ「杜のテラス」
原宿駅西口から歩いてすぐの場所にあるCAFÉ「杜のテラス」。木の素材を使ったやさしい外観とウッドデッキが印象的だ。
店内には、天然木の温もりや薫りが漂う、リラックスできる空間が広がる。
明治神宮境内の枯損木(こそんぼく)を使用したカウンターや家具、それぞれの木々の風合いも見どころだ。
また、自然光が差し込む大きなガラス窓があり、外に広がる四季折々の自然と鳥居が調和した美しい景色を眺められる。
様々なドリンクと軽食がメニューに並ぶが、お勧めは古代農法製の山番茶で作る「明治の山茶ラテ」。甘さ控えめながらクリーミーな味わいが特徴だ。

NOODLE & RICE BOWL
「NOODLE & RICE BOWL」は、散策や参拝の途中に休憩できる開放的なフードコーナー。
店内は木材のインテリアで統一した明るく落ち着いた雰囲気で、50席ほどの座席が用意されている。
一人でも友達や家族と一緒でも、カフェ感覚で気軽に利用できる。
メニューは、「山菜そば/うどん」や「海鮮かき揚げ丼と」いった麺類・ごはん物のほか、テイクアウト可能なスナック類など多彩なラインアップが揃う。
なかでも、こだわりのそば粉を使用し、海老天が2本も乗った「海老天そば」・牛肉と玉ねぎをたっぷりと煮込んだ「ビーフカレーライス」の本格派の料理がお勧め。

売店「杜」
売店「杜(もり)」では、日本の粋を感じられる伝統工芸品・和雑貨を中心に、明治神宮にゆかりのある商品を数多く販売している。
ここでしか買えないオリジナルデザインのグッズなど、多彩なラインアップも嬉しいポイント。
足を運べば、参拝記念もしくはプレゼント用にピッタリなお土産が見つかるだろう。

明治神宮をより深く楽しむために知っておきたい5つの豆知識
これから紹介する豆知識は、いずれも何気ないものだが、日本の歴史や伝統文化が背景にある。
その背景を知っておくことで、参拝・散策がより味わい深いものになるはずだ。
1. 人工的な自然林?明治神宮の豊かな森の成り立ち
四季折々の自然が広がる明治神宮境内の森は、別名「永遠の杜」と呼ばれる。
もともとは辺り一帯が荒れ地のような景観であったが、明治天皇と昭憲皇太后を祀り、祈りを捧げる神宮の鎮守の杜として造営の計画が進んだ。
東京の中心に100年先を見越して自然林を育てようとする専門家たちの綿密な構成により、カシ・クスノキ・ケヤキなどの照葉樹を主とした植栽を決める。
そして、全国から約10万本の木が奉納され、延べ11万人以上の青年が参加し、明治神宮の創建と同じ1920年に完成した。
自然の遷移に任せて成長を続けた現在は約100年を経て、人工林とは思えないほどの豊かな生態系を形成しており、都市を忘れさせる清らかな空間に包まれる。

2. 明治神宮で見かける御神紋の役割
明治神宮の御神紋は、菊と桐が並ぶ珍しい意匠が用いられている。
菊は鎌倉時代(1185年~1333年)初期に後鳥羽上皇(ごとばじょうこう)が好んで以降、代々天皇家に受け継がれ、いつしか象徴的な存在となった。
花びらの数で異なる意味を持ち、十六弁の菊紋は皇室のみが使える正式な紋章だが、明治神宮の建造物には同様の菊紋がたくさん見られる。
これは創建時に規制がなかったためで、現在は皇室に配慮し、十二弁の菊と五三の桐を紋章に制定した。
一方、桐は菊紋の代用に使われるなど、国家のシンボルのような役割を担い、明治時代から現代に至るまで日本政府の紋章に採用されている。
菊の紋章は「私的な性質」、桐の紋章は「公的な性質」な要素があり、どちらの側面も持つ明治天皇・昭憲皇太后をご祭神に祀る明治神宮だからこその意匠なのだ。

3. 明治神宮にはハートマークがたくさんある?
明治神宮の建物をよく観察すると、扉の金具や懸魚(けぎょ/屋根の飾り)にハートマークが見えるだろう。
これは「猪目(いのめ)」と呼ばれるイノシシをイメージした日本古来の文様で、魔除除け・火災除けの意味を持つ縁起の良い意匠だ。
かつては神社仏閣などに多く使われ、神聖な場を守る意味も込められている。
ハート型ということから、幸せの象徴・恋愛運アップのパワースポットとしてもひそかに人気を集める。
通り過ぎるだけでなく、建築デザインにも注目すればより楽しめるだろう。

4. 曲がり角の角度が90度ではなく88度の理由
大鳥居から本殿へと続く参道の途中には、「枡形(ますがた)」と呼ばれる直角の曲がり角が出てくる。
一見90度に見えるのだが、実はあえてわずかに傾いた88度に設定されている。
88度は日本で縁起の良い「末広がりの8」にちなんでおり、幸運をもたらす隠れたパワースポットとして人気。
また直線的で硬直な印象を和らげ、参拝者に柔らかな導線を提供することで、神聖な空間への畏敬の念を保つ効果もあるようだ。
角度の変化に込められた意味も考えながら、参道を歩いてみると面白いだろう。

5. 運が良ければ神前結婚式を見られる
「神前結婚式」とは、日本の伝統的な結婚式で、神社や神殿で行われる。
神社の神さまに夫婦の誓いを立てる厳かな儀式で、和装姿の新郎新婦が巫女や神職とともに境内を進む様子が特徴的。
明治神宮でも神前結婚式は行われ、格式高い神社での挙式は、日本人にとっても特別な体験だ。
参拝に訪れたときに、運が良ければ白無垢(しろむく)姿の花嫁と羽織袴の新郎が、参道を歩く姿を目にすることができる。
日本の伝統文化を肌で感じられる貴重な瞬間なので、見かけた際はぜひ静かに見守ってみてほしい。

明治神宮の参拝記念にお守りを買ってみよう
明治神宮では、訪れる人々の願いに寄り添うお守りを「長殿(ながどの)」にて授与している。
除災招福(じょさいしょうふく)の御神徳が込められた「守札」をはじめ、己に克つこと祈念した「勝守」、しあわせを守る「錦守」など種類も幅広い。
その中でも特にお勧めのお守りは「開運木鈴 こだま」だ。
境内の御神木から作られた鈴型のお守りで、やさしい木の温もりと手にするだけで心が癒される柔らかな音色が特徴。
また、色・木目・音は全てが異なり、同じものはないという特別感も魅力のひとつ。
身に着ける人の運気をそっと引き上げる、自分だけの開運グッズを手に入れてみてはいかがだろうか。
旅の思い出にもなる明治神宮の御朱印
御朱印とは、神社やお寺を参拝した証としていただける印章と筆書きのことである。
明治神宮の御朱印は、落ち着いた墨書で明治神宮と記され、十二葉菊・五三桐の天皇家紋の朱印が押されたシンプルながらも格式の高いデザインが特徴。
初代天皇の神武天皇(じんむてんのう)が即位した年号を元年とする「皇紀(こうき)」で月日が表記されるのも天皇家とゆかりの深い明治神宮ならでは。
お守りと同じく「長殿」で基本的にいただけるが、時期によって変わる場合もあるので事前に公式ホームページを確認してほしい。
なお、御朱印は参拝を済ませた後に受けるのが礼儀であるため、本殿の前に訪れないように気をつけよう。
明治神宮の御朱印のいただき方
- 書き置きの御朱印をいただく(初穂料500円)
- 御朱印が入った明治神宮の御朱印帳を購入する(1,500円~)
明治神宮へ行く前に知っておきたい神社の参拝方法
明治神宮へ足を運ぶなら、神様に失礼のないように正しい参拝方法を知っておこう。
参拝前に手や口を清める手水や礼拝の仕方など、守るべき作法が決められている。
作法の詳細は、以下の記事を参考にしてほしい。
明治神宮の周辺観光スポット3選
ここまでの説明の通り明治神宮には見どころが満載。
魅力的な名所が点在しており、参拝しながら巡るだけで十分に楽しめるのだが、周辺にも人気施設が多い。その中でも特に有名な3つの名所を紹介する。
いずれも明治神宮に劣らない美しい自然や景観を満喫できるので、ぜひ合わせて訪れてほしい。
1. 明治神宮外苑
1926年創建の明治神宮の外苑。聖徳記念絵画館を中心に明治神宮野球場をはじめ各種スポーツ施設と四季折々の自然を満喫することができる。
青山通りから聖徳記念絵画館まで、約300mのいちょう並木が有名であり、特に秋は黄金色のトンネルとなり、非常に美しい。また、春は約400本の桜が咲き誇り、特に絵画館を囲んで咲く桜は見応えがある。

2. 代々木公園
544,711.27㎡の広い敷地には、都心にあるとは思えない豊かな水と緑の風景が広がる代々木公園。
園内は、道路を挟んで北側の森林公園と、野外ステージや競技場などのある南側の広場地区に分かれている。
春には約800本の桜が見頃となり、特に中央広場南側の噴水池周辺は、お花見スポットとして親しまれている。

3. 竹下通り
原宿駅から明治通りに向かって伸びる、全長約350mの商店街。
ほかでは手に入らないような個性的なファッションアイテムを扱うお店が多く、流行の発信地として世界中から注目されている。
毎日、若者を中心に沢山の人で溢れており、特に混み合う午前11時から午後6時までは車両進入禁止の歩行者天国となる。

明治神宮周辺の人気飲食店3選
明治神宮を訪れる際に、ランチおよびディナースポットとしてお勧めしたい飲食店を3軒紹介する。
様々なシチュエーション、予算に応じて探せるように、場所・料理ジャンル・特徴が異なる人気店を選んだ。
内容も参考のうえ、最寄り駅の近くや気になったお店で充実の時間を過ごしてほしい。
1. SOBAHOUSE 金色不如帰
新宿と渋谷にまたがる庭園「新宿御苑」が眼の前に広がる、東京メトロ「新宿御苑前」駅が最寄り。洗練された内観と落ち着いた雰囲気が印象的なラーメン店。
化学調味料は一切使わず、自然の食材の持ち味を引き出した調理法で、60種類以上の素材を使用したラーメンを提供している。

2. アクアリウムダイニング 新宿ライム
水槽からこぼれる光の中で創作料理を楽しめる。
店内至るところにちりばめられた巨大水槽が、海の中で食事をしているような雰囲気を演出。
インドネシア料理にヨーロピアンテイスト加えた創作料理を癒やしと寛ぎの空間で楽しめる店。

3. 八屋 HACHIYA
スタイリッシュでありながら、大きなガラス窓が開放的な外観に、店内は波をモチーフにしたオリジナルの壁面がひときわ目をひく和モダンなスタイル。
八屋オリジナルの煎茶・ほうじ茶等をメインに、茶筅を使って一杯ずつ丁寧につくる煎茶ラテやほうじ茶ラテ、抹茶ラテといったメニューが揃う。

明治神宮周辺のお勧め商業施設3選
明治神宮の周辺には商業施設が多く、買い物も楽しめるのも魅力のひとつ。
ここでは、明治神宮から徒歩圏内にある代表的なショッピングスポットを3つ紹介していく。
日本の最新トレンドや個性的なアイテムと出会える可能性が高いので、ぜひ参拝の前後に巡ってみよう。
1. ラフォーレ原宿
原宿を代表する1978年開業のショッピングスポット。ファッションやアート、音楽を志す若者が増えつつあったこのエリアを、ファッションの最新トレンドの発信の中心地に引き上げた立役者だ。
地下1.5階から地上5階まで、トレンド発信地にふさわしい個性が際立ったファッション、雑貨、アクセサリーなどの人気ショップが立ち並んでいる。

2. 東急プラザ表参道「オモカド」
表参道・原宿エリアの中心にあり、国内外の人気ブランドが揃う商業施設。
地下1階から地上5階までがショッピングフロアで、ファッション、雑貨、アクセサリー等、個性あふれるショップが立ち並ぶ。
なかでもコスメを扱うショップが充実していると話題だ。

3. キュープラザ原宿
表参道・原宿エリアのランドマーク「キュープラザ原宿」は、カラフルな外観で遠くからでもすぐに発見できる地下1階、地上11階の複合ビル。
レストラン&カフェが多く入っている他、セレクトショップ、サービス、ウエディングなど、様々なお店が入る。

明治神宮に関するよくある質問
Q
明治神宮に祀られている神様は?
近代日本の礎を築いた明治天皇とその后である昭憲皇太后をご祭神として祀っています。
Q
明治神宮のご利益は?
恋愛成就や縁結びをはじめ、商売繁盛・合格祈願など様々なご利益があると言われています。
Q
明治神宮の観光に必要な時間はどれくらい?
観光の仕方や目的によって異なりますが、参拝がメインの場合は30分程度、境内全体を散策する場合は2時間前後を目安に考えると良いでしょう。
まとめ
見どころやパワースポットを中心に、明治神宮の魅力を紹介してきた。
日本の伝統文化や歴史、自然の美しさを深く感じられる場所なので、記事の内容を参考に、参拝だけでなく境内をゆっくり散策してみてほしい。
また、東京観光を予定しているなら、絶対に外せないスポットやショッピングエリアなどを網羅的にまとめた、こちらの記事も要チェックだ。