日本で自転車旅行するならココ!日本の魅力が凝縮された6つのサイクルルート
日本を自転車旅行したいけど、
「どんなルートで巡ったら良いかわからない」
「交通ルールがわからないから、安全に自転車で移動できるか不安」
「日本の絶景スポットを巡れるサイクルルートがわからない」
といった不安がある方も多いはずだ。
そんな方にお勧めしたいのが、日本の絶景を楽しみながら各地の観光スポットを巡れる「ナショナルサイクルルート」として認定された、6つのサイクルルート。
6つのサイクルルートの魅力と、それぞれの見どころを紹介していこう。
目次
日本の魅力を安心・安全・快適に巡れる「ナショナルサイクルルート」
下記5つの条件を満たしたサイクルルートだけが、国から「ナショナルサイクルルート」と認定されている。
ルート設定 | サイクルツーリズムの推進に貢献する魅力的で安全なルートであること |
---|---|
走行環境 | 誰もが安全・快適・迷わず安心に走行できる環境を備えていること |
受入環境 | 多様な交通手段に対応したゲートウェイの整備休憩できる環境・宿泊可能な環境、地域の魅力を満喫できる、緊急時のサポートが得られる環境 |
情報発信 | どこでも容易に情報が得られる環境 |
取組体制 | サイクリング環境の水準維持等に必要な取組体制が確立 |
「ナショナルサイクルルート」に認定されたサイクルルートなら、日本が世界に誇る景観やスポットを観光しながら、サイクリングが楽しめる。
それだけでなく、休憩できる環境があったり、多様な交通手段に対応していたりと、安心・安全・快適にサイクリングできるように環境が整備されていることも、魅力のひとつだ。
現在は下記6つのサイクルルートが、「ナショナルサイクルルート」に指定されている。
- トカプチ400
- 太平洋岸自転車道
- 富山湾岸サイクリングコース
- つくば霞ヶ浦りんりんロード
- ビワイチ
- しまなみ海道サイクリングロード
日本国内で本格的に自転車旅行を楽しみたいなら、四季折々の美しい自然や街並みを満喫し、その土地の暮らしや文化に触れながら地域を巡れる「ナショナルサイクルルート」に認定されたサイクルルートがお勧めだ。
雄大な北海道の自然が楽しめる「トカプチ400」
ここからは「ナショナルサイクルルート」に認定された、各サイクルルートの魅力と見どころを紹介しよう。
まずは北海道東部に広がる十勝平野を8の字に結んだ、延長403kmの基幹ルート「トカプチ400」からご紹介。
日本最北端の都道府県であり、雄大な自然景観が魅力の北海道。
三国峠まで続く北の山岳ルート、日高山脈や広大な平野を望む南のパノラマルートなど、「トカプチ400」内では多様な景色が楽しめる。
北海道に訪れたら、雄大な自然を満喫できる「トカプチ400」で自転車旅行してみてはいかがだろうか。
「トカプチ400」の厳選観光スポット3選
「トカプチ400」で巡れる数あるスポットの中でも、北海道の雄大な自然を満喫できるスポットを3つに厳選して紹介しよう。
1. 湧洞湖(豊頃町)
北海道東部、豊頃町にある汽水湖。
周囲約19kmの湖と周辺に広がる原生花園は、町の文化財にも指定されている。
北海道の魅力である雄大な自然を、静寂の中で楽しめるスポットだ。
美しい紅葉の風景も見どころのひとつ。
2. 三国峠
北海道の国道の中で最も高い、標高1,139mの峠。
高さ30m・長さ330mの松見大橋と、広大な樹海が三国峠の見どころだ。
峠周辺の広大な樹海は、夏には圧倒されるほどの新緑が、秋には一面に紅葉が広がり、四季折々の美しい表情を見せてくれる。
峠の頂上には「三国峠café」があり、コーヒーを飲みながら休憩できるのも嬉しい。
3. 真鍋庭園
真鍋庭園は、3つのテーマガーデンで構成されている回遊式ガーデン。
60年以上かけて世界中から収集し続けている、数千品種の植物コレクションの成長過程を楽しめる。ここでしか見られない新品種の植物も。
園内のカフェで美しい庭を眺めながらティータイムが楽しめるのも、魅力のひとつだ。
日本が誇る絶景スポットが目白押し!太平洋岸自転車道
千葉県から神奈川県・静岡県・愛知県・三重県の太平洋岸沿いを走り、和歌山県まで続く延長1,487kmのサイクリングルート。
「ナショナルサイクルルート」の中では最も長いルートで、ルート沿線には富士山をはじめとする、日本が世界に誇る絶景スポットと観光地が多数存在する。
日本に長期間滞在できて、本格的なサイクリングと観光を楽しみたい方に一推しのサイクリングルートだ。
「太平洋岸自転車道」の厳選観光スポット3選
1,487kmもの長い距離を誇る「太平洋岸自転車道」。
日本を代表する観光地・景勝地が多数あるため、この記事だけでは紹介しきれないほどの魅力が詰まっている。
数ある観光スポットの中でも、ぜひ立ち寄ってほしい観光スポットを3つ厳選して紹介しよう。
1. 犬吠埼
銚子半島の最東端にある犬吠埼は、太平洋に突き出た周囲500m程の岬で、三方を水に囲まれた海食台地である。
断崖絶壁下の岩礁で荒波が砕ける景観は迫力満点。
周辺には白砂の君ケ浜海岸、南には奇岩・巨岩の多い海岸が広がる、人気の観光スポットだ。
2. 湘南海岸
湘南海岸は、茅ヶ崎市から鎌倉市にある相模湾沿岸地域・海岸。
湘南海岸に沿って通る国道134号では、潮風を感じながらサイクリングを楽しめる。
海沿いには公園やレストランもあり、散策や休憩にも絶好のスポット。
湘南海岸から眺める「江ノ島」と「富士山」が並ぶ景観は必見だ。
3. 弁天島海浜公園
浜松市西部の浜名湖の南玄関に位置する「弁天島海浜公園」。
園内にはヤシの木が立ち並び、南国ムードあふれる遊歩道ではリゾート気分が味わえる。
日帰り温泉があるため、サイクリングで疲れた身体を癒せるのも嬉しい。
一人でも家族でも楽しめる!富山湾岸サイクリングコース
富山県氷見市から朝日町までの延長102kmに及ぶ、湾岸沿いのサイクリングコース。
勾配が少なく、目印として青いナビゲーターラインが引かれているので、安心・安全にサイクリングを楽しめる。
博物館や観光スポットを巡りながら、サイクリングできる「ファミリーコース」もあるため、家族旅行で日本に訪れる方にもお勧めだ。
「富山湾岸サイクリングコース」の厳選観光スポット3選
富山湾と雄大な立山連峰の絶景が点在している「富山湾岸サイクリングコース」。
美しい風景を満喫できるスポットを厳選してご紹介。
1. 新湊大橋
富山新港に架かる、日本海側最大級の斜張橋「新湊大橋」。
総延長はアプローチ部分も含めて3.6km、橋を支える主塔の高さは127m、海上に架かる主橋梁部は600m。
日本海や立山連峰、能登半島を橋から一望できる絶景スポット。
ライトアップも見どころの一つとなっている。
2. 海王丸パーク
“海の貴婦人”と呼ばれる帆船「海王丸」が係留されている公園。
ベイエリアに広がる敷地内には、世界の帆船の模型などを展示した日本海交流センターや四季を通して約150種類の野鳥が観察できるバードパーク、長さ180m幅10mの回廊が続く「緑のパーゴラ」、大型遊具「波のハンモック」をはじめとした各種遊具が揃うふれあい広場などが点在し、週末になると散策を楽しむ家族連れやカップルでにぎわう。
3. 雨晴海岸
富山県高岡市北部の海岸である「雨晴海岸」。
能登半島国定公園内にあり、「日本の渚百選」「白砂青松百選」「日本の海水浴場88選」にも選ばれている景勝地だ。
富山湾越しに見える、女岩と標高3,000メートル級の立山連峰はまさに絶景。
以下の記事では、富山湾岸サイクリングコースと久比岐自転車道を合わせたモデルコースになっているので、気になる方はぜひチェックしてほしい。
自然景観も歴史的観光スポットも楽しめる!つくば霞ヶ浦りんりんロード
旧筑波鉄道の廃線敷と霞ヶ浦を周回する湖岸道路を合わせた全長約180kmのサイクリングコース。
自然景観だけでなく、歴史的・文化的な観光スポットを巡れることも特徴のひとつだ。
日本の自然だけでなく、歴史も楽しみたい方にお勧めのサイクリングコース。
「つくば霞ヶ浦りんりんロード」の厳選観光スポット3選
霞ヶ浦の美しい夕景が見られるビューポイントや茨城百景に数えられる公園など、「つくば霞ヶ浦りんりんロード」の魅力が詰まったスポットをご紹介。
話題となっている個性的なナマズ・バーガーもぜひ試してほしい。
1. 天王崎公園
霞ヶ浦にせり出した陸地にあり、湖岸の風景が一望できる「天王崎公園」。
筑波山と霞ヶ浦の美しい夕景は必見だ。
「天王崎公園」には、時間を調整して夕暮れ時に訪れてほしい。
2. 道の駅たまつくり・行方市観光物産館こいこい
茨城県行方市の霞ヶ浦大橋付近にある「道の駅たまつくり」。
霞ヶ浦の「なまず」や「鯉」などの加工品や、地元農家の生鮮食品・漬物などを販売している。
フードコートで食べられる、霞ヶ浦で獲った「ナマズ」や「鯉」をベースとした、個性的なハンバーガーが話題となっている。
3. 歩崎公園
歩崎公園は霞ヶ浦随一の景勝地として。水郷筑波国定公園に指定されている。
茨城百景や茨城の自然100選の一つにも数えられ、展望台から望む三叉沖の美しい絶景は見どころのひとつ。
郷土資料館や水族館・森林公園・あゆみ庵・民家園を巡る散策も楽しめる。
琵琶湖周辺の観光スポットを気軽に巡れる!ビワイチ
日本最大の湖「琵琶湖」を 反時計回りに一周する約200㎞のサイクリングコース。
広い空の下、心地良い風の中で輝く湖面を見つめながらのサイクリングは爽快だ。
歴史深い地域でもあるため、城跡や宿場町など歴史遺産巡りも楽しめる。
レンタサイクルがあり、電車内に自転車を持ち込めるサイクルトレインも利用できるため、気軽にサイクリングできるのも嬉しいポイントだ。
走り慣れた人なら一日で走れるコースだが、観光や食事を楽しみながら、2〜3日間かけて走破するのがお勧め。
「ビワイチ」の厳選観光スポット3選
琵琶湖の大自然や城跡・寺社仏閣などの文化的施設など、見どころが多いビワイチ。
数ある見どころの中でも、特にお勧めの観光スポットを厳選して紹介しよう。
1. びわ湖テラス
標高約1,100mから日本一大きな湖、琵琶湖を望むネイチャーリゾート「びわ湖テラス」。打見山と蓬莱山の山頂に広がる2つのテラスで、絶景を眺めながらゆったりと食事を味わう、ぜいたくなひとときを過ごしましょう。
2. 琵琶湖大橋
滋賀県大津市と守山市を繋ぐ、全長1,400m・幅6.5mの琵琶湖大橋。
歩行者・自転車は無料で渡れるだけでなく、自転車歩行者専用道路があるため、安心してサイクリングを楽しめる。
琵琶湖大橋は船が下を通れるようアーチ状になっており、最も高い場所は湖面から約26m。
琵琶湖大橋の周囲には何も遮るものがないため、琵琶湖を一望できる。
3. 白鬚神社
滋賀県高島市鵜川にある近江最古の大社・白鬚神社。
湖中に朱塗りの大鳥居があり、国道161号をはさんで社殿が鎮座している。
導き・道開きの神である「猿田彦」を祀っており、縁結び・子授け・開運招福・学業成就・交通安全・航海安全などのご利益がある。
楽しいサイクリングができるよう、参拝に訪れてみてはいかがだろうか。
瀬戸内海の絶景を満喫できる!しまなみ海道サイクリングロード
広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ、日本初の海峡を横断する70kmのサイクリングルート。
瀬戸内海の島々が浮かぶ絶景を眺めながら、心地良い海風の中をサイクリングできるため、日本だけでなく世界中から人気・注目を集めている。
「しまなみ海道サイクリングロード」の厳選観光スポット3選
ゆっくりと走らないと、もったいないほど美しい景色を楽しめる「しまなみ海道サイクリングロード」。
数ある絶景スポットの中でも、特にお勧めのスポットを3つに厳選してご紹介。
1. 来島海峡大橋
瀬戸内海の来島海峡を跨いで、大島と四国を結ぶ「来島海峡大橋」。
総延長約4㎞にも渡る、世界初の三連吊り橋だ。
来島海峡大橋からの眺めだけでなく、来島海峡大橋と周辺の島々を一望できる展望スポットも楽しんでほしい。
数ある展望スポットの中でも、今治市の「糸山展望台」から見える霧に浮かぶ来島海峡大は、思わず息を呑んでしまうほどの迫力がある。
2. 亀老山展望公園
大島の南端に位置する、亀老山の頂上にある展望公園。
しまなみ海道随一の眺望といわれ、「亀老山山頂から望む来島海峡」は、四国八十八景に選定されている。
季節や時間帯によって、様々な風景を見せてくれる来島海峡と来島海峡大橋。
夕方から日没までの刻々と変化する美しさは一見の価値あり。
3. 今治城
愛媛県今治市の瀬戸内海沿岸に悠然と佇む「今治城」。
5層6階の天守閣や海水を引き入れた堀など、特異な構造を持った海城だ。
「日本三大海城」「日本百名城」の一つで愛媛県史跡に指定されている。
天守最上階は360度パノラマの展望台で、瀬戸内海・しまなみ海道の絶景が堪能できる。
日本で自転車旅行する際に注意すべき5つのポイント
日本では、道路交通法で自転車は軽車両に位置付けられており、車の一種とされている。
自転車旅行する際は「車」という意識を持って、交通ルールを遵守してほしい。
数ある注意点の中でも、特に下記5つのポイントには気をつけよう。
- 自動車道路を走り、車線の左側を走る
- 交差点では信号と一時停止を守る
- 歩行者優先
- 夜間はライトを点灯
- 飲酒運転は禁止
まとめ
この記事では、日本が誇る絶景スポットや観光地を自転車に乗って巡れる「ナショナルサイクルルート」の魅力を紹介してきた。
「ナショナルサイクルルート」に認定されたサイクルルートなら、観光を楽しめるだけでなく、サイクリング初心者にも嬉しいサポートがあり、安心・安全な自転車旅行が楽しめる。
各サイクリングルートでは、レンタサイクルを利用できるため、自転車を持っていかなくてもサイクリングが楽しめる。
日本で自転車旅行を計画している方は、日本の魅力が凝縮された「ナショナルサイクルルート」の中から、サイクルルートを選んでほしい。