![相撲の聖地・東京墨田区で相撲文化に触れる旅 - 相撲部屋の朝稽古見学編](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_110936_01cf74ab_w1920.webp)
相撲の聖地・東京墨田区で相撲文化に触れる旅 - 相撲部屋の朝稽古見学編
今回紹介するのは、一般には公開されていない相撲部屋を見学したあと、隅田川クルーズへと出航し、国技館周辺の名所を巡る旅。真剣に稽古する力士を間近に見ることができる特別な体験ツアーだ。
※記載の料金や時間などのDATAは、一般の利用・見学の場合を記載しています。
朝稽古の後は親方を囲んでちゃんこを堪能
墨田区には力士たちが共同生活を送り稽古に励む「相撲部屋」が、14点在している。ツアーではその時々で異なる相撲部屋を見学する特別な体験ができる。
![本場所の取り組みさながらの稽古を、間近で見学できる](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_111144_4803bf0c_w1920.webp)
![身体の柔軟さも求められる力士。ストレッチは念入りに行う](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_111225_27e8f8af_w1920.webp)
![ときには親方から檄が飛ぶことも。力士たちは関取(十両以上の力士)になることを夢見て、日々ハードな稽古に励んでいる](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_111241_288610e4_w1920.webp)
力士たちは朝の7時からハードな稽古に励む。とくに攻め手と受け手に分かれてぶつかり合う「ぶつかり稽古」は迫力があり、見学する側も思わず力が入る。
![力士が一堂に四股(片足を高くあげ、地面を強く踏む相撲の基本動作)を踏む姿は壮観](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_111301_4d0e8c4e_w1920.webp)
激しい稽古を見学したあとは、お楽しみの食事タイム。ツアーでは親方を囲んで「ちゃんこ」を味わう体験ができる。大相撲界のスターと、至近距離でふれあうことができる機会はとても貴重。
![稽古中とは異なり、柔らかな表情でツアー参加者をもてなす親方](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_111315_4cc6be64_w1920.webp)
![調理から配膳まで、稽古を終えたばかりの力士たちが分担して行っている](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_111342_57966c7d_w1920.webp)
「ちゃんこ」とは、相撲部屋で出される食事全般を指す言葉。一度にたくさんの量を調理しなければならないため、鍋料理であることが多い。体作りも重要な仕事であるため、食事の時間は力士にとって重要な時間と言える。
![この日はコンソメ味のちゃんこ鍋をいただいた。さっぱりとした味つけの汁に、食材の旨味が溶け込み、とてもおいしい。](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_111355_f799a70b_w1920.webp)
この部屋では力士たちが「ちゃんこ番」(料理を作る役割)をローテーションで担当している。味付けに決まりはなく、塩や醤油のほか、コンソメや中華スープ味のちゃんこも食しているそう。
![リラックスした表情で床山(力士の髷を結い上げる役職)に髷を結ってもらう若手力士。力士たちの素顔に触れられるのもツアーの魅力だ](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_111431_fc05a5c6_w1920.webp)
親方や力士たちは参加者からの質問に丁寧に答え、食事会も終始和やかなムード。参加者は力士とのふれあいと、おいしいちゃんこに大満足の様子だった。
稽古は力士たちにとって大切な時間であるため、会話は控えめにするなど配慮が必要。また、写真撮影のルールも部屋によって異なるので事前に確認しよう。
![稽古終了後の土俵には、神聖な雰囲気が漂う](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_111504_958bc4ce_w1920.webp)
基本情報
- 電話
- 03-6657-5160(墨田区観光協会)
※訪れる部屋によって稽古内容や食事の内容は異なる
遊覧船で隅田川クルーズへGO
東京のシンボルリバー・隅田川。東京湾に注ぐ全長23.5キロメートルの河川で、この川沿いに位置する両国や浅草は江戸(「東京」と呼ばれる前の古い呼称)随一の盛り場として発展した。
![船上から東京スカイツリーを眺めることもできる](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_112350_3ba591e5_w1920.webp)
![遊覧船「がれおん」に乗って、東京の下町をクルーズ](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_112438_1327bcb2_w1920.webp)
そんな隅田川を遊覧船「がれおん」に乗ってクルーズ。まずは水辺に沿って広がる商店街「東京ミズマチ」を横目に、水路を進んでいく。
![通行人も船に向かって手を振ってくれる。ピースフルな雰囲気がとても心地よい](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_112442_90de1e6c_w1920.webp)
![源森川水門(げんもりかわすいもん)を抜けるときは、テーマパークのアトラクション気分を味わえる](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_112505_5b0b0bcd_w1920.webp)
水門を抜けるといよいよ隅田川。一気に景色が開き、心地よい風に包まれる。隅田川に架かる橋の美しさも見もの。コースによっては、屋形船(宴会を楽しめる船)が多く停泊する神田川へ足を伸ばすこともある。
![厩橋(うまやばし)など、隅田川に架かる美しい橋が次々と迫ってくる](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_112521_2299a422_w1920.webp)
江戸の一大中心地であったエリアを、水上から見学するツアー。「水都」とも称される東京の美しさを、改めて感じられた。
![屋形船が多く停泊する神田川。ノスタルジックな風景が広がる](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_112554_f7188d45_w1920.webp)
基本情報
- 日本語名称
- 下町探検クルーズ がれおん
- 電話
- 03-5858-6877
- 公式サイト
- 公式サイト
大相撲の聖地を巡るまち歩きガイドツアー
隅田川の畔で町歩きツアーのガイドと合流。江戸の中心地のひとつであり、相撲の聖地である両国エリアの魅力に迫っていく。
![英語ガイドが案内してくれるので安心](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_113806_9203e8c7_w1920.webp)
まず訪れたのは、江戸時代の日本庭園「旧安田庭園」。常陸国・笠間藩主(ひたちのくに・かさまはんしゅ)である本庄因幡守宗資(ほんじょういなばのかみむねすけ)によって、元禄年間(1688〜1703)に築造されたと伝えられる。明治時代の1879年に安田財閥の祖である、安田善次郎氏の所有となった。
初夏の新緑、秋の紅葉など季節ごとに美しい風景を見せる、まさに都会のオアシスだ。
![江戸時代の回遊式庭園である「旧安田庭園」](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_113835_18a8c646_w1920.webp)
旧安田庭園のすぐ北側に位置する、「刀剣博物館」を見学。日本刀を保存・公開し日本刀文化の普及に努めている、日本美術刀剣保存協会の附属施設だ。
![国宝に指定された日本刀など、貴重な史料を所蔵している](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_113909_b7203eaa_w1920.webp)
「日本刀」は武器という性質以外に美術工芸品としての側面が強く、海外からも強い関心が寄せられている。美しくライティングされて展示された日本刀を間近で見ると、「刃文(はもん)」と呼ばれる紋様が美しいことに気付かされる。
![年に数回、テーマに合わせて展示品を入れ替えている。この日は現代の刀工による作品が多く展示されていた](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_113936_ef53b895_w1920.webp)
また、大相撲において日本刀は権威の象徴でもあり、横綱(最高位の力士)は「太刀持ち」と呼ばれる力士を従えて土俵に入る。「大相撲」と「日本刀」は切っても切り離せない関係なのだ。
いよいよ、大相撲が開催される巨大な「両国国技館」が間近に迫ってきた。1万人以上の観客を収容する相撲の聖地であり、歴史に刻まれる数々の名勝負を生み出している。
![1月、5月、9月に大相撲が開催される両国国技館](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_114005_099b78d4_w1920.webp)
ガイドは国技館の前で、パネルなども用いて相撲に関する知識を丁寧に説明してくれる。先程まで、相撲部屋で力士とのふれあいを楽しんでいたツアー参加者たち。相撲に対する関心が最大限まで高まっており、ガイドによる説明を熱心に聞いていた。
![国技館の前で大相撲や相撲文化について説明するガイド。ツアーも後半に差し掛かり、相撲への関心が高まっている参加者たちからは質問が次々と飛び出した](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_114022_b94edf52_w1920.webp)
力士像や歴代横綱の手形が点在する国技館通りを抜け、最後にやってきたのは「回向院(えこういん)」という寺院。1657年に江戸で起こった大火災の際に亡くなった、身元や身寄りのわからない人びとを弔うために御堂を建てたのがはじまりだ。
![国技館通りの歩道では力士像や歴代横綱の手形などを見ることができ、歩いているだけで楽しい](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_114057_48d60f9d_w1920.webp)
回向院は相撲とも深い繋がりがある。江戸時代には公共社会事業の資金集めのための「勧進相撲」という興行が江戸各地で行われており、回向院境内でも1768年にはじめて相撲が開催されている。
![1657年に建立された回向院。本尊として阿弥陀如来を祀っている](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_114130_66860a42_w1920.webp)
1833年からは同院で相撲興行が定期的に行われるようになり、両国国技館が建てられる1909年まで春秋2回相撲が行われていた。この興行は現在の大相撲の前身とされている。
境内にある「力塚」は、1936年に相撲協会により建立された巨大な碑。現在でも新しく入門した力士が力を授かるよう祈願する習わしが続いており、運が良ければこの「聖地」で力士と遭遇できるかもしれない。
![相撲協会により、歴代相撲年寄(協会の役員)の慰霊のために建立された「力塚」](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20541/20231130_114203_eb942a96_w1920.webp)
基本情報
- 日本語名称
- すみだまち歩きガイドツアー
- 電話
- 03-6657-5160(墨田区観光協会)
まとめ
いかがでしたか?
今回は相撲部屋での朝稽古見学のあとクルーズを楽しみ、大相撲の聖地でもある両国を散策。特に相撲部屋で親方や力士とふれあう体験は貴重で、一生の思い出となるはず。
また、ショーの観覧などで相撲文化の基礎知識が学べる「相撲の聖地・東京墨田区で相撲文化に触れる旅 - 相撲ショー鑑賞編」でも同じく相撲文化を深く体験できるツアーを紹介している。ぜひ、合わせてご一読を。