温泉・グルメ・アクティビティなど見どころが盛りだくさん!野沢温泉の観光ガイド
長野県には北海道に次いで2番目に多い200以上の温泉地があり、なかでも北東部に位置する野沢温泉は日本屈指の名湯と呼ばれている。
伝統的な旅館が立ち並ぶ趣のある街並みのほか、地元住民との交流・ご当地グルメなど温泉街ならではの魅力が盛りだくさん。
さらに自然を生かしたアクティビティ・ウィンタースポーツも盛んだ。
この記事では、そんな野沢温泉の見どころや楽しみ方を中心に紹介していく。
最大の特徴と言える13の外湯と入浴マナーについてもまとめているので、ぜひ最後まで読んでほしい。
目次
野沢温泉ってどんなところ?
野沢温泉は、長野県北東部の野沢温泉村にある人気温泉地だ。
日本で唯一村名に”温泉”の名が付く場所で、古くから湯治場(とうじば/治療目的の温泉地)として栄えてきた。
奈良時代(710年~794年)に僧侶・行基(ぎょうき)が発見し、江戸時代以降(1603年~1868年)多くの人が訪れていたと言われる深い歴史を持つ。※諸説あり
街中には地域住民が管理を行う13もの無料の共同浴場が点在しており、異なる泉質・効能の天然温泉(弱アルカリ性)の湯めぐりを満喫できる。
温泉と共存する地元民の様子を窺えるのも魅力のひとつ。
また、標高1,650mの毛無山(けなしやま)を有した一帯は自然に恵まれ、キャンプや紅葉狩り、ウィンタースポーツで楽しむ人で1年中賑わい、見どころが尽きない。
野沢温泉へのアクセス
長野観光の玄関口である「長野駅」を起点にした、野沢温泉へのアクセスを以下の表にまとめた。
費用を抑えたい場合は、運賃が半額以下(片道590円)になるJR飯山線を使い飯山駅まで行くと良い。
また、新幹線であれば飯山駅~東京駅は直通(約1時間45分)なので、関東旅行も一緒に楽しみ、羽田空港から帰国というプランもお勧めだ。
- 経路
-
1.「長野駅」からJR新幹線はくたか号に乗車し、「飯山駅」で下車
2.「飯山駅千曲川口(正面口)」から4番バス乗り場まで徒歩数分で移動。
3.バス停「飯山駅」からのざわ温泉交通・野沢温泉ライナーに乗車し、「野沢温泉」で降車し徒歩数分で到着
※新幹線は1時間に1本程度
※野沢温泉ライナーは1~2時間に1本程度 - 所要時間
- 約1時間
野沢温泉のお勧め観光シーズンは?
野沢温泉はどのシーズンに訪れても楽しめるが、ここでは夏か冬をお勧めしたい。
夏(7月・8月)の野沢温泉は平均気温が22度前後と涼しく、快適に過ごせる避暑地として人気だ。
ハイキング・SUPといったアクティビティも楽しめて、都会の喧騒から離れたリフレッシュにピッタリ。
冬には新鮮なパウダースノーを満喫できる。スキー・スノーボード好きにたまらないだろう。
疲れた体を温泉で癒やしながら眺める雪景色も格別に美しい。
野沢温泉に行くなら実践すべき5つの楽しみ方
自然と歴史が調和する野沢温泉には、立ち寄りたいスポットが目白押し。
風情ある街並みに散らばる温泉をはじめ、ご当地グルメ・アクティビティなど様々な形で満喫できる。
ここでは野沢温泉の楽しみ方を5つに絞って紹介していくので、観光プランの作成に役立ててほしい。
1. 野沢温泉観光の醍醐味「外湯めぐり」
「外湯めぐり」とは、複数の共同浴場(日帰り入浴施設)を巡る日本の伝統的な楽しみ方で、温泉観光の醍醐味と言える。※共同浴場の詳細は後述
野沢温泉には異なる特色と効能を持つ13カ所の共同浴場があり、温泉文化が地域社会や生活と密接に結びついている。
古くからの伝統を受け継ぐ地元民と交流すれば「野沢温泉」の神髄に触れられるだろう。
情緒にあふれた温泉街を散策することで、美しい風景や伝統的な建物と出会えるのも魅力だ。
2. 観光・外湯めぐりと合わせて楽しみたい「集印めぐり」
「集印(しゅういん)めぐり」とは、地域の名所・旧跡に設置された場所で印を集めるスタンプラリーのようなもの。
野沢温泉には村内のいたる所に27の集印所があり、外湯めぐり・観光とともに楽しめるのが魅力だ。
さらに10ヶ所以上を巡ると、芸術家・岡本太郎(おかもとたろう)の「湯」の文字が染め抜かれたオリジナルの湯タオルがもらえるのもうれしい。
集めた印は旅の記録としての価値も持ち、良い思い出にもなるだろう。
※お土産屋・観光案内所などで集印帳(462円)の購入が必須
3. 温泉街でご当地グルメを食べ歩く
温泉街には飲食店が立ち並んでおり、地元特産品の食べ歩きも楽しめる。
なかでもお勧めは野沢温泉発祥の「野沢菜」を使い、伝統的な製法で作られた本場の漬け物。
自然の旨味を活かした甘味とみずみずしさがあり、季節や種類によって異なる味わいも面白い。
また、スーパー・商店街で購入した卵を持ち込んで、本格的な温泉卵を作る体験型グルメも「野沢温泉」ならではの魅力だ。
その他、そばやワインなど幅広いジャンルで食を堪能できる。
4. 野沢温泉スキー場でウィンタースポーツを満喫
野沢温泉スキー場は、野沢温泉の中でも外せない人気スポットのひとつ。
2024年に創業100周年を迎えた歴史あるスキー場で国内トップクラスの規模を誇る。
温泉村から無料シャトルバスで20分ほどとアクセスも良好だ。
100%天然雪を楽しめる多彩なコースがあり、初級者から上級者まで楽しめるのが特徴。
滑走しながら豊かな自然も堪能でき、ゲレンデからの眺望も素晴らしい。
ウィンタースポーツを楽しんだ後は温泉でゆっくりと過ごすのが定番のプラン。
また夏~秋は、全面ガラス張りでスリル満点の空中散歩を味わえる「長坂ゴンドラ」に乗ってみよう。
5. 野沢温泉の自然を満喫
「野沢温泉」の自然を最大限に味わうには、温泉街から車で30分、毛無山の山麓に広がる「上ノ平高原」が絶好のスポットだ。
高原一帯がひと際美しいブナの原生林に囲まれており、その神秘的な景観は見るものを感動させる。
春の残雪と芽吹き、夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色と、四季折々の景色は実に美しい。
上ノ平ピクニックガーデン・スタカ湖キャンプ場といった施設も充実し、スキーツアーや地元特産品のタケノコ狩りなど、多彩なアクティビティを体験できる。
また、車で約10分の距離にある「北竜湖」・「千曲川(ちくまがわ)」でも、ラフティング・フィッシング・サイクリングらのアウトドアを楽しめる。
野沢温泉ならではの光景を見られる「麻釜」
「麻釜(おがま)」とは、100度近い熱湯が沸き出る「野沢温泉」の源泉のひとつ。
大釜・丸釜・ゆで釜・竹のし釜・下釜という5つの湯だまりから成り立ち、国の天然記念物にも指定されている。
かつて麻を浸して皮をむいていたため、その名がつけられた。
周辺は硫黄の香りと湧き立つ湯気に包まれており、温泉地ならではの雰囲気を肌で感じられるはずだ。
現在も近隣住民は特産の「あけびづる」を浸すほか、野菜や卵を茹でるなどさまざまな形で利用し、「野沢温泉の台所」として生活の中に溶け込む。
関係者以外は立ち入り・利用はできないが、その様子は世界的にも珍しく一見の価値があるだろう。
また、「麻釜」で調理した温泉卵や笹団子を周辺店舗で購入すれば食文化も楽しめる。
野沢温泉に訪れるなら把握しておきたい13の共同浴場
温泉街の中にある13の共同浴場の泉質や特徴をひとつずつ紹介していこう。
内容を参考にぜひお気に入りの場所を見つけてほしい。
それぞれが異なる建物の外観・造りにも注目するとさらに楽しめるはずだ。
ちなみに、各浴場は端から端まで歩いても徒歩20分ほどで巡れて、3時間~4時間かければ、外観を見るだけなら1度の観光で全制覇もできる。
1. 大湯
温泉街の中心に位置する「大湯(おおゆ)」は、「野沢温泉」におけるシンボルのような存在だ。
江戸時代の趣を今に伝える木造の湯屋建築が目を引き、堂々たる外観には情緒が漂う。
開放感のある浴槽は「あつ湯」と「ぬる湯」に分かれているが、源泉は66度近いため、「ぬる湯」でも十分に熱い。
泉質は単純硫黄泉の弱アルカリ性で、中風・胃腸病などに効果的と言われる。
また肌への刺激が弱く、短時間でも体をしっかりと温め、湯冷めしにくいと評判。
- 利用可能時間
-
・4月~11月 5:00~23:00
・12月~3月 6:00~23:00
2. 河原湯
「大湯」から少し下った場所にある「河原湯」は、朝湯や夏湯に人気な高温の温泉。
やや緑がかった源泉を掛け流しており鮮度も抜群だ。
含石膏-食塩・硫黄泉の泉質を持ち、皮膚病・リウマチなどに効果的と言われる。
- 利用可能時間
-
・4月~11月 5:00~23:00
・12月~3月 6:00~23:00
3. 秋葉の湯
「秋葉の湯」は温泉街から少し離れた閑静な住宅地に佇む。
外観は質素だが脱衣所と浴室が区切られ、他と比べると浴場も広いのでゆったりと楽しめる。
無色澄明の源泉の泉質は含芒硝-石膏・硫黄泉で、糖尿病・神経痛などに効果的と言われる。
- 利用可能時間
-
・4月~11月 5:00~23:00
・12月~3月 6:00~23:00
4. 麻釜の湯
上述した麻釜の近くにあり、麻釜から引湯をされている「麻釜の湯(あさがまのゆ)」。
漢字は同じだが読み方は違うので混同しないように。
こぢんまりとした黒い石造りの湯船と90度近い泉温が特徴だ。
泉質は含芒硝-石膏・硫黄泉で、慢性中毒症・月経異常などに効果的と言われる。
- 利用可能時間
-
・4月~11月 5:00~23:00
・12月~3月 6:00~23:00
5. 上寺湯
「上寺湯」は下り坂の途中にポツンと建つ歴史の古い温泉。
シンプルな造りの浴槽は5~6人が入れるほどの大きさで、お湯がすぐに入れ替わるため、常に新鮮な温泉へ浸かれるのが魅力だ。
麻釜から引湯した含石膏-食塩・硫黄泉の泉質は、切傷や火傷、痔核などに効果的と言われる。
- 利用可能時間
-
・4月~11月 5:00~23:00
・12月~3月 6:00~23:00
6. 熊の手洗湯
「熊の手洗湯(くまのてあらゆ)」は、手負いの熊が傷を癒していたという伝説が由来の温泉。
2015年に改修工事が行われ歴史を踏襲しながらも、木の温もりに包まれた新しい施設になった。
「野沢温泉」の中でも珍しく源泉温度が約40度と他の浴場と比べると入りやすいため、外湯めぐりのスタートにもお勧め。
泉質は含石膏-食塩・硫黄泉で、火傷や切り傷などに効果的と言われる。
- 利用可能時間
-
・4月~11月 5:00~23:00
・12月~3月 6:00~23:00
7. 松葉の湯
松葉民宿街の中心に位置する「松葉の湯」は、存在感のある2階建ての温泉。
泉質は含石膏-食塩・硫黄泉で、神経痛・痔核などに効果的と言われる。
階段を上がった2階部分に浴場があり、階段の上り口には温泉卵を作れる温玉ボックスがある。
- 利用可能時間
-
・4月~11月 5:00~23:00
・12月~3月 6:00~23:00
8. 中尾の湯
外湯の中で最も大きい「中尾の湯」は、重厚な木造湯屋建築が神社仏閣のような趣を醸し出す温泉。
浴室内も天井が高く開放的な空間が広がり、全体的に利用しやすい造りが特徴だ。
温度が異なる2つの浴槽があるため、好みに合わせた湯浴みも楽しめる。
泉質は含石膏-食塩・硫黄泉で、水銀中毒・婦人病などに効果的と言われる。
- 利用可能時間
-
・4月~11月 5:00~23:00
・12月~3月 6:00~23:00
9. 新田の湯
幕末に開拓された歴史を持つ「新田の湯(しんでんのゆ)」は、西ノ宮神社の裏手にある。
2018年のリニューアルにより、観光客でも立ち寄りやすい明るい雰囲気に変わった。
内部も木材の温かみが感じられる空間で心地よい時間を過ごせるのもポイント。
泉質は含芒硝-石膏・硫黄泉で、糖尿病・リウマチなどに効果的と言われる。
- 利用可能時間
- 5:00~23:00
10. 真湯
温泉街の中心から少し離れた北側に位置する「真湯(しんゆ)」は、温泉好きのリピーターがたくさんいる人気の外湯。
別名「五色の湯」とも呼ばれ、気温や地温によって白濁や緑色などに変わる湯色が大きな特徴だ。
湯の花が多く、漂う強い硫黄の香りからも成分の豊富さが伺えるだろう。
泉質は単純硫黄泉で、痔疾など温めると良いとされる病に効果的と言われる。
- 利用可能時間
- 6:00~22:00
11. 滝の湯
麻釜の坂を上がった場所にある「滝の湯」は、年季の入った木造湯小屋が印象深い温泉。
エメラルドグリーンに色付いた個性的なお湯がタイル張りの浴槽にたっぷりと注がれる。
湯船には黒い湯の花が舞い、入浴後は肌がサッパリすると利用者から好評な穴場スポットだ。
泉質は含石膏-食塩・硫黄泉で、重病後の回復期などに効果的と言われる。
- 利用可能時間
-
・4月~11月 5:00~20:00
・12月~3月 6:00~23:00
12. 横落の湯
温泉街の中に溶け込む「横落の湯(よこちのゆ)」は、うっかり通り過ぎてしまいそうな、目立たない外観。
脱衣場が広く、お湯もクセのない無色澄明なので利用しやすく入りやすい。
湯船が男湯は四角に対して、女湯は丸型となっており、男女で形が違うのも面白いポイント。
泉質は含石膏-食塩・硫黄泉で、特に皮膚病に効果的と言われる。
- 利用可能時間
- 6:00~23:00
13. 十王堂の湯
コンクリート造りの「十王堂の湯」は、野沢温泉の外湯の中でも一風変わった異彩を放つ。
昭和レトロな二階建ての浴場であり、1階が女湯、2階が男湯となっている。
比較的広めの湯船は湯気が立つほど、激熱な場合が多いので入浴時は注意しよう。
硫黄の香りが漂う白濁した濃厚な泉質は含石膏-食塩・硫黄泉で、リウマチ・胃腸病などに効果的と言われる。
- 利用可能時間
- 6:00~23:00
野沢温泉の共同浴場を利用する上で知っておくべきマナー
共同浴場とは、地元民によって管理・運営が行われる温泉施設を指す。
「野沢温泉」にある13の共同浴場も、江戸時代から続く「湯仲間」という制度で地域住民が電気・水道代を負担し、当番制で毎日清掃することで清潔に保たれてきた。
全ての共同浴場は住民と同様に観光客も無料で利用できるが入浴時は必ずマナーを守ろう。
マナーは入浴前に体を洗う、石けん類は使わない、タオルを湯船に浸けないなど、常識の範囲内なので安心してほしい。
共同浴場には高温の源泉もあるが、水を注いで湯船を冷ますのは注意が必要。
湯が薄まり気分を害す人もいるため、湯もみや先に了承を得るといった配慮を心掛けよう。
また、地域の大切な財産を借りる意識を忘れずに、入り口の賽銭箱に感謝の気持ちを納めるのがスマートな振る舞いだ。
野沢温泉の訪れるべき人気飲食店3選
野沢温泉旅行に来たら、訪れたいイチオシの飲食店を3箇所紹介する。
いずれもご当地グルメや食材を堪能でき、観光客からも評判のお店だ。
温泉街からも近いので、外湯めぐり・散策の途中にふらっと入れるのもうれしいポイント。
ぜひ立ち寄って素敵な時間を過ごしてほしい。
1. 新屋
“新屋(あたらしや)”は、「真湯」のすぐそばにある和食系の鶏料理屋。
行列ができる人気店で「野沢温泉」に来たら必ず立ち寄るという人も多い。
伝統的な日本家屋の雰囲気が漂う外観が特徴で、清潔な店内では温かなおもてなしを受けられる。
人気メニューは「焼き鳥丼」。炭火の香りが引き立つジューシーに焼かれた鶏肉は、表面はカリッと、中はふっくらしていて抜群に美味しい。
濃厚な甘みタレとご飯の相性も抜群で、最後まで飽きずに食べられる逸品だ。
900円とリーズナブルな点もうれしいポイント。
ご当地グルメの「野沢菜漬け」を一緒に注文するのもお勧め。
2. そば処 大茂ん
“そば処 大茂ん(だいもん)”は、1926年創業の長い歴史を持つ老舗そば屋。
大湯通りの小路に佇んでおり、外湯めぐりの前後やウィンタースポーツを楽しんだ帰り道によく利用されている。
同店の自慢は野沢の冷水で締めたコシの強い手打ちそばと揚げたての天ぷらだ。
なかでも鶏卵が入ったまろやかな「とろろそば」、サクサクの舞茸天ぷら付きの「天ぷらそば」は定番メニューとして人気を誇る。
そばとマッチする「温泉卵」も美味しいと評判。
普通盛でもボリューム満点でコストパフォーマンスに優れた点も魅力のひとつ。
店内には英語表記のメニュー表があり、外国人も多いため訪日観光客も気軽に入りやすいだろう。
3. ハウスサンアントン ジャムファクトリー&カフェ
“ハウスサンアントン ジャムファクトリー&カフェ”は、温泉街の中心にある小さなジャム工房&カフェ。
地元長野産の食材を使ったこだわりジャムやジュースを販売している。
腕利きの職人が手間ひまを惜しみなく作り上げており、無添加で素材の味を感じられる濃厚さが特徴だ。
同じ商品でもその年の気候で香り・味が変わると言う贅沢な逸品は、「野沢温泉」のお土産・プレゼントにもピッタリ。
併設するおしゃれなカフェではジャムに加えて、信州名物おやき・自家製ジェラート・滑らかなカフェラテなどの新鮮な味わいも楽しめる。
アットホームな優しい空間なので、散策ついでに立ち寄って見るのもお勧め。
泊まるならココ!野沢温泉のお勧め宿泊施設3選
野沢温泉旅行で宿泊先にもこだわりたい人にお勧めの宿泊施設を3つ紹介する。
観光拠点になるだけでなく、温泉や食事、絶景を楽しめるため、滞在中も素晴らしい体験ができる。
もちろん、スキー場や外湯へのアクセスも良好なので、ウィンタースポーツや温泉を目的とした旅行者にもピッタリ。
内容を参考にいずれかの宿泊施設に泊まってほしい。
1. 野沢グランドホテル
“野沢グランドホテル”は、温泉街を見下ろす高台にあるリゾートホテル。
中心地より少し離れた場所に位置するため、客室や露天風呂からは野沢温泉村の素朴な景色を望める。
周辺が美しい自然に囲まれており、季節の移ろいを感じられるのも魅力のひとつ。
温泉は源泉かけ流しの「真湯」と「麻釜」の2つの泉質を楽しめ、足からあたたかみが伝わる県内でも珍しい畳風呂がある。
安全性・快適性を兼ね備えた特殊な畳は衛生面も問題なく、面白い体験ができるはずだ。
車・レンタカーの旅行客にとってはうれしい広々とした駐車場の完備も評判が良い。
また、採れたての野菜・フルーツ、麻釜の温泉卵をはじめ、充実のメニューが並ぶ朝食ビュッフェもお勧めのポイント。
2. 旅館さかや
バス停・野沢温泉から徒歩3分の場所にある“旅館さかや”は、十八代続く老舗の4つ星ホテル。
最大の魅力は宮大工によって造られた伝統の湯屋建築の大浴場だ。
昼間でも薄暗く静寂な雰囲気は温泉情緒に満ちあふれ、旅人の疲れを癒すくつろぎの空間。
大浴場「鷹の湯(男性専用)」・「月の湯(女性専用)」のほか、露天風呂・露天スパもあり、自然湧出する硫黄泉の温泉を存分に楽しめる。
飲めるほど新鮮なお湯は豊かな薫りとなめらかな肌ざわりが特徴で、筋肉痛・関節痛などに効果的と言われる。
貸切風呂(家族風呂)が無料なのもうれしいポイント(要予約/45分)。
3. 朝日屋旅館
温泉街の中心という好ロケーションが特徴の“朝日屋旅館”。
13カ所の外湯のうち約半数が徒歩5分圏内にある外湯めぐりにピッタリな宿泊施設だ。
館内は全体的に落ち着いた和モダンで統一され、お手頃な価格・しっかりとした設備により快適な滞在がかなう。
同旅館の一番の自慢は源泉かけ流しの絶景展望風呂。
浴室からは北信五岳・北アルプス、スキー場といった最高の景色が眺められるので、外湯とはまた違った楽しみ方ができる。
地元信州の食材を使った季節の創作会席料理もお勧めのポイント。
四季折々に異なる旬や郷土の味覚を料理人が最適な調理法で、旅行にふさわしい豪勢な料理で振る舞ってくれる。
伝統文化と迫力を肌で感じられる「道祖神火祭り」
野沢温泉では、毎年1月15日に日本三大火祭りのひとつ「道祖神火祭り(どうそしんひまつり)」が行われる。
「国の重要無形民族文化財」に指定される同祭りは、江戸時代後期には盛大に行われていたと言われるほど、長い歴史を持つ。
現代にも初子の祝い・厄年の祓い・良縁祈願という形で、その伝統が受け継がれている。
当日の昼までに厄年の男たちを中心に社殿を組み立て、初子が生まれた家庭では「初灯籠」を作り、道祖神火祭りに奉納。
そして最大の見どころである、社殿に火をつける側とそれを防ぐ側の激しい攻防戦の幕が20時30分に始まる。
火付けとともに音を立てて燃え上がり焼け落ちる瞬間まで目が離せず、迫力満点ながら儚い様子に感動するだろう。
また、この火で焼いた餅を食べると、1年間風邪をひかずに元気に過ごせるとも伝わる興味深い行事だ。
野沢温泉に関するよくある質問
Q
野沢温泉にスキー場はいくつありますか?
野沢温泉スキー場のひとつだけですが、全国でもトップクラスの滑走距離を誇り、44つのコース・ゲレンデがあります。
Q
野沢温泉へのアクセスはレンタカーが必要ですか?
東京駅や長野駅から新幹線と直通バスでアクセスができるので、レンタカーを借りなくても大丈夫です。
Q
野沢温泉の入浴マナーを教えて
石けん類は使わない、体を拭いてから脱衣場に上がるなど一般的な内容と変わりません。マナーを守ってお互いに気持ちよく入浴しましょう。
まとめ
長い歴史と多くの外湯が点在する「野沢温泉」の楽しみ方、注目ポイントを中心に紹介してきた。
どこからともなく水の音が聞こえる温泉街は古き良き風情であふれている。
個性豊かな外湯めぐり・歴史を辿る集印所めぐり、ご当地グルメの食べ歩きをすれば、記憶に刻まれる旅行となるに違いない。
ただ、入浴時は地元民への感謝を忘れずに、くれぐれもマナーは守ってほしい。
有名スポットや人気スキー場など長野旅行を満喫する上で必要な情報を幅広くまとめた、こちらの記事も合わせてチェックしてほしい。