【小田急 山のホテル完全ガイド】癒しのひととき、富士山と芦ノ湖で特別な時間を

「小田急 山のホテル」のルーツは、三菱財閥四代目総帥を務めた岩崎小彌太男爵が明治44年（1911）に建てた別邸。男爵は庭園を整え、多くの客人を別邸に招いてもてなしました。その後建物は買い取られ、昭和23年（1948）にホテルとしてオープン。改築を経て昭和53年（1978）には現在の建物を新築。スイス・レマン湖のほとりに建つ古城をイメージした、本格的な西洋スタイルのリゾートホテルへと生まれ変わったのです。
現在のホテルは、宿泊客がより快適に滞在できるよう細部をリニューアル。クラシック＆オーセンティックな雰囲気はそのままに、スタンダードタイプや富士山を望むデラックスタイプ、最上階の温泉ビューバス付きタイプなど多彩なタイプの客室が用意されています。

都心から近い場所にありながら豊かな自然が残る芦ノ湖周辺。標高約720mに位置することから年間の温度差も大きく、変化に富んだ四季折々の景観を楽しめます。庭園に咲く花や秋の紅葉に彩られ、雄大にそびえる富士山は必見。雪化粧した冬の姿も絶景です。
また、客室はすべて芦ノ湖を望むレイクビュー。窓の外の景色を眺めてゆったりとくつろぐのも贅沢な時間の過ごし方としておすすめですよ。

広大なホテルの敷地に広がるのは、岩崎小彌太男爵から別邸とともに受け継いだ庭園。バラやアジサイなど、箱根の景色を背景に咲く季節の花が美しいスポットとして宿泊客に非常に人気があります。なかでも見ものなのが男爵別邸時代に植えられたものを中心とした約3,000株のツツジ。
地形の起伏に沿って咲く色とりどりのツツジの姿が実に鮮やかです。ツツジの開花に呼応するように約300株のシャクナゲも咲く5月の庭園は圧巻の美しさ。貴重な品種も多く、ツツジ・シャクナゲともに後世に残すべき植物遺産として日本植物園協会から「ナショナルコレクション」に認定されています。

大浴場の露天風呂や温泉付きの客室で堪能できる芦ノ湖温泉“つつじの湯”は「富士山と芦ノ湖の見えるところに温泉は出ない」という定説を覆し、約1年の掘削作業の後に湧き出したホテルの自家源泉。泉質はアルカリ性単純温泉で、湯上り後のしっとり感から“美肌の湯”と称されるほど。旅の疲れを癒し、ゆったりとリラックスしましょう。

その場所でしか味わえない美味しい食事も旅の楽しみのひとつ。夕食はシェフによる本格フレンチが自慢の「ヴェル・ボワ」、旬の食材を使い、美しい盛り付けで目でも楽しめる懐石料理を提供する「つつじの茶屋」の2つのレストランを用意。朝食は洋食と和食からお好みで選べます。
芦ノ湖に浮かぶように建ち、景色とともにオリジナルのスイーツや紅茶で優雅なティータイムを満喫できる別館のデザートレストラン「サロン・ド・テ ロザージュ」も滞在中に訪れてほしいスポットです。