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巡り方に悩んだらコレ!熊野三山を1泊2日で巡るモデルコース
世界遺産に登録されている「熊野古道」と「熊野三山」。
神秘的な雰囲気と豊かな自然を満喫しながら、日本の歴史と信仰を感じられる魅力的な場所だ。
ただ、熊野古道は走破するのに最低でも4日間、熊野三山である「熊野本宮大社」「熊野那智大社」「熊野速玉大社」も離れた場所にあるため、観光プランを立てるのも大変だろう。
プランを立てるのが面倒な方は、ぜひこれから紹介する1泊2日のモデルコースを参考にしてほしい。
DAY1:熊野本宮大社と那智勝浦のグルメを満喫
モデルコース1日目は、熊野本宮大社を参拝し、宿のある那智勝浦のグルメを堪能する。
日本の歴史とグルメを堪能する旅へ出かけよう。
9:00 南紀白浜空港からスタート
和歌山の玄関口である「南紀白浜空港」から旅は始まる。
9時28分発の明光バスに乗れば、乗り換えなしで次の目的地の熊野本宮大社へアクセスできる。直行バスは1日1本なので、乗り逃さないように。
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12:00 熊野神社の総本宮「熊野本宮大社」を参拝
熊野三山巡りは、全国に約4,700社以上ある熊野神社の総本宮「熊野本宮大社」から始めよう。
158段もの石段を登ると、家都美御子大神をはじめとする神々を祀る檜皮葺の豪壮な社殿が出迎えてくれる。
本宮から500mほど離れた場所にある大鳥居や、茶房や土産物店等が入った「瑞鳳殿」なども巡ってみよう。ランチは近くの茶房や休憩所で済まそう。
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16:50「亀の井ホテル 那智勝浦」で疲れを癒やす
熊野本宮大社を参拝したら、電車とバスを乗り継ぎ、約2時間かけて「亀の井ホテル 那智勝浦」へ。
JR紀伊勝浦駅から徒歩約10分、「熊野那智大社」までバスで約40分と熊野三山巡りの宿泊拠点としてピッタリな立地にある宿泊施設だ。

温泉付きの部屋で一休み
亀の井ホテル 那智勝浦に泊まるなら、温泉露天風呂付きの部屋がお勧め。
ホテルへ到着したら、まずは熊野灘と熊野の山々を一望できる露天風呂へ浸かり、温泉と絶景で移動の疲れを癒やしてほしい。
温泉を堪能したら、和モダンの空間で日本情緒を感じつつ、夕食の時間まで寛ごう。

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夕食に新鮮な生まぐろと希少な熊野牛を堪能
夕食は館内レストランの会席料理で。
熊野ならではの旬の食材を活かした多彩なメニューの中でも、特筆すべきは近くの勝浦漁港でその日に水揚げされた新鮮な生まぐろ。
冷凍まぐろでは味わえないモチモチとした食感と、まぐろ本来の旨みを楽しめるのが魅力だ。
また、熊野地方で飼育された和牛ブランド「熊野牛」を使った、すき焼きをはじめとする料理も絶品。
和歌山県外ではなかなか食べられない、熊野牛の甘味・風味・香りを堪能しよう。

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日本情緒あふれる大浴場で非日常的な時間を過ごす
夕食後、少し休憩したら大浴場へ。
風情あふれる和風建築の「滝見乃湯 庭園露天風呂」からは、熊野の海と山を眺められ、タイミングが良ければ洋上の漁火も見られる。
保湿効果が期待できる弱アルカリ性の単純泉、しかも自家源泉であるため、湯上がりの肌はしっとりしているはずだ。

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夜食に「地獄めぐり夜鳴き担々麺」を味わう
宿泊者限定で21時から22時30分まで、担々麺を無料で食べられる。
四川担々麺・黒ごま担々麺・白ごま担々麺を月替わりで提供。
辛さと濃く深い担々麺を夜食にいただこう。
-
『赤地獄』 四川担々麺
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『黒地獄』 黒ごま担々麺
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『白地獄』 白ごま担々麺
魅力的なアクティビティも楽しもう
ホテルでは、熊野の魅力・文化を体験できるアクティビティも開催。
アクティビティの概要は以下のとおりだ。
どちらも英語対応可能なスタッフはいるが、日程によってはスタッフが対応できない場合もあるため、参加したい場合は事前に問合せてほしい。
- 重要文化財の特別公開と曼荼羅絵解き
- 世界遺産・補陀洛山寺で曼荼羅の絵解きや重要文化財の特別公開が楽しめる、熊野詣の歴史を深く学べる特別プラン。
- 坐禅体験・写経体験
- 大泰寺で、禅宗の修行法である坐禅体験や、飛鳥時代(593年〜710年)から伝わる写経体験を楽しめる。心を整え、集中力を高めつつ、リラックスできる貴重な時間を過ごせる。
この他にも魅力的なアクティビティが用意されているので、公式サイトも参考にしてほしい。
モデルコースに組み込むのは難しいため、アクティビティに参加するなら2泊しよう。

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DAY2:熊野那智大社と熊野速玉大社を中心に熊野古道を楽しむ
2日目は熊野那智大社と熊野速玉大社を参拝するだけでなく、熊野古道の一部を歩き、周辺の観光スポットも巡る。
7:00 「亀の井ホテル 那智勝浦」で朝から熊野グルメを堪能
亀の井ホテル 那智勝浦の朝食は「漁師」の朝がテーマ。
焼き立ての出汁巻き玉子をはじめとする、熊野の美食をいただこう。
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※季節や仕入れ状況により料理内容が替わります。"
※季節や仕入れ状況により料理内容が替わります。
9:40 大門坂で熊野古道の魅力を感じる
朝食を済ませたら、バスに乗って「紀伊勝浦駅」へ向かい、徒歩で大門坂入口から熊野古道へ入ろう。
大門坂は熊野那智大社へと続く参道で、鎌倉時代から残る640mほどの石畳の階段が広がり、当時の雰囲気を色濃く残す。
樹齢800年を超える杉に囲まれ、霊場とされる清らかな雰囲気を存分に感じられる場所だ。

10:00 熊野那智大社を参拝
大門坂を20分ほど歩くと、丹塗りの礼殿が立ち、さらにその奥にはご祭神が異なる6つの本殿が並び神域を形成する、熊野那智大社へ到着。
神武天皇を目的地へと導いた八咫烏が変化したという「烏石」、胎内くぐりでおなじみの「楠霊社」など、見どころが多い。

10:30 隣接する「那智山青岸渡寺」を散策
熊野那智大社の見どころを一通り楽しんだら、隣接する「那智山青岸渡寺」へ。
本堂の如意輪堂は国指定の重要文化財。1322年の銘が入った日本最古の宝篋印塔も同じく重要文化財に指定されている。
日本を代表する名瀑・那智の滝を背景に抱く三重塔も見逃さないように。

11:10 和歌山の名勝「那智の滝」を拝観
次は歩いて13分ほどの那智の滝へ。
高さ133m・銚子口(流下する始点)の幅13m・瀧壺の深さ10mという日本屈指の大きなサイズは迫力満点。
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13:00 最後の熊野三山「熊野速玉大社」を参拝
最後に訪れる熊野三山「熊野速玉大社」には、バスを乗り継ぎ約1時間。
朱塗りの麗しい御社殿には、18柱の神々をお祀りされている。
古来万能の御神札として崇敬されている「熊野牛王符」をお守りとして持って帰ろう。
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まとめ
プランを立てるのが苦手な方向けに、短い時間で熊野三山をしっかり楽しめるモデルコースを紹介してきた。
公共交通機関だけで実現できるプランなので、ぜひ参考に熊野三山巡りを楽しんでほしい。