山紫水明の里山・白川町で生まれた和紅茶ブランド「発酵和茶 Trinitea」

山紫水明の里山・白川町で生まれた和紅茶ブランド「発酵和茶 Trinitea」

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筆者 : GOOD LUCK TRIP

日本人の間で密かに「和紅茶」がブームになっていることはご存知だろうか。
この記事では、和紅茶の魅力とお勧めの和紅茶ブランド「発酵和茶 Trinitea」、そして「発酵和茶 Trinitea」の生産地である「白川町」の魅力を紹介する。
この記事を読めば、和紅茶の魅力を知ることができるだけでなく、日本でよりディープな体験をする旅のアイディアが見つかるはずだ。

海外産の紅茶とは異なる魅力を持つ「和紅茶」

日本のお茶といえば「緑茶」のイメージが強いだろう。
ただ、近年は日本国内で栽培した茶葉を加工した「和紅茶」が、日本人の間で密かなブームとなっている。
緑茶も紅茶も同じ茶葉を使用しているが、茶葉を発酵させたものが和紅茶で、発酵させないものが緑茶となる。
日本茶の茶葉を発酵させた和紅茶は、海外産の紅茶とは異なる味わいを持つ。
茶葉の品種によって異なるが、和紅茶は柔らかな味わいで渋みが少なく、後味がスッキリとしている。

茶葉を発酵させて作る和紅茶
茶葉を発酵させて作る和紅茶

日本人の地道な試行錯誤によって生まれた和紅茶ブーム

あまり知られていないが、日本は1870年代には既に紅茶を生産し、海外へ輸出までしていた。
その後も世界的な紅茶需要の高まりと国内の需要の高まりによって、和紅茶作りは発展。
しかし、1971年の紅茶輸入自由化を契機に、和紅茶の生産は下火に。
それでもなお、品種改良を続け、1995年に「べにふうき」という日本初の紅茶用の品種が生まれた。今もなお、和紅茶には「べにふうき」が使われることが多い。
「べにふうき」をきっかけに、少しずつ国内の需要も高まり、昨今のブームへと繋がった。
需要が減少していた逆境でも、地道に試行錯誤を続けた生産者の努力がブームの土台となっていることは言うまでもない。

試行錯誤を続けた生産者がいるからこそ、美味しい和紅茶を味わえる
試行錯誤を続けた生産者がいるからこそ、美味しい和紅茶を味わえる

高品質で希少性の高い「白川茶」

和紅茶に使われる茶葉の中でも、特に知ってもらいたいのは「白川茶」。
岐阜県加茂郡白川町で400年以上前から生産されている茶葉だ。
面積の87%を山林が占める白川町は、飛騨川・白川・黒川など5本の清流が流れる山紫水明な地域。
白川町の傾斜地には茶畑に適し、昼夜の寒暖差と霧、赤土の土壌によって、良質な茶葉が作られている。
白川町で作られる和紅茶は主に緑茶品種のやぶきたを使用し、高い香りと「やぶきた」ならではの味わい、さっぱりとした後味が特徴だ。
その生産量は、全国のお茶の生産量の1%程度と希少性も高い。

白川町に広がる茶畑
白川町に広がる茶畑

白川茶を使用した和紅茶ブランド「発酵和茶 Trinitea」

そんな白川茶で作られた和紅茶のブランド「発酵和茶 Trinitea」は、まろやかな渋みと優しい甘みが調和した、繊細な味わいが特徴。
その特有の豊かな風味が口に含んだ瞬間に広がり、後味はさっぱり。
希少な白川茶をさらに厳選して生産しているため、年間生産量は300kgほど。
「Trinitea」の由来は、三位一体を意味する「Trinity」。
白川のお茶を育む環境、脈々と受け継がれてきた生産技術、和紅茶を楽しむユーザーが一体となって初めて商品が完成するという想いが込められている。
和紅茶に興味があるなら、これから紹介する商品を一度試してみてほしい。

白川茶で作られた発酵和茶 Trinitea
白川茶で作られた発酵和茶 Trinitea

1St フラッシュ一番茶

発酵和茶 Triniteaの商品は3種類。そのひとつが「1St フラッシュ一番茶」。
その名の通り、一番茶(その年の最初に摘み取られた新芽)を使用した和紅茶だ。
和紅茶の多くは二番茶(1番茶の次に摘まれた茶葉)を使用するが、一番茶を使ったこの商品は二番茶の和紅茶とは異なる、スッキリしつつ香り高い味わい。
朝の上質なひと時にピッタリな和紅茶だ。

7つのティーバッグが入った1St フラッシュ一番茶
7つのティーバッグが入った1St フラッシュ一番茶

2ndフラッシュ ティーバッグ

白川町の中でも特に質の高い三川地区の二番茶を使用した和紅茶。
奥深い味わいとスッキリとした味わいが特徴だ。
ティーバッグで、手軽に上質な味わいを楽しめるのが嬉しい。

7つのティーバッグが入った2ndフラッシュ ティーバッグ
7つのティーバッグが入った2ndフラッシュ ティーバッグ

2ndフラッシュ リーフ

こちらも二番茶を使用した和紅茶だが、ティーバッグではなく50gの茶葉が入った、より本格的に味わいたい方にお勧めの商品だ。
自分好みに濃さを調整でき、熟成によって味が変化するのも嬉しいポイント。

50gの茶葉が入った2ndフラッシュ リーフ
50gの茶葉が入った2ndフラッシュ リーフ

発酵和茶 Triniteaが生まれる白川町で里山の風景と魅力を満喫

発酵和茶 Triniteaが生まれる白川町の魅力は、白川茶だけではない。
雄大な山々と茶畑が織りなす景色は美しく、都市部にはない、日本ならではの里山の風景に出会えるだろう。
白川町は、岐阜の人気観光スポットである「白川郷」からは電車で約3時間、「下呂温泉」からは1時間以内の場所にある。
下呂温泉から白川町へと足を伸ばしてみてはいかがだろうか。
ここからは白川町の魅力の一部を紹介しよう。

山紫水明の町・白川町
山紫水明の町・白川町

1. 白川橋

JR高山線「白川口駅」の開設に伴い、1926年に完成した鋼製の吊り橋。
完成から約100年経つが、当時から変化しているのは床材が木材からコンクリートに変わった部分のみ。100年以上前の日本の技術の高さを証明する吊り橋だ。
その歴史的価値から、2006年には土木遺産、2014年に国の登録有形文化財に認定された。
今では白川町のシンボルであり、フォトスポットとなっている。
里山風景に溶け込む吊り橋は美しく、情緒を感じられるだろう。

白川町の象徴的存在の白川橋
白川町の象徴的存在の白川橋

2. 白川寺

高野山真言宗の寺院で、弘法大師を本尊とする「白川寺」。
山頂に位置する本堂へと続く静謐な山道からは、白川の町並みとエメラルド色の川が見える。
豊かな自然に包まれた境内を散策し、参拝すれば心落ち着く時間を過ごせるだろう。

静謐で自然にあふれる境内が魅力の白川寺
静謐で自然にあふれる境内が魅力の白川寺

3. 大山白山神社

白川町に聳える白山の山頂に位置する「大山白山神社」。
背の高い木々に囲まれた境内には、樹齢1,200年を超えるスギの大木があり、国の天然記念物に指定されている。
洞雲寺の青年層が描いたと伝わる、人物や動物などの色彩が描かれた、拝殿の天井も見どころ。
奥の院の裏手からは山々が広がる絶景も見られる。
大山白山神社を参拝して、日本の自然と信仰を肌で感じよう。

海抜862mの白山山頂に位置する大山白山神社
海抜862mの白山山頂に位置する大山白山神社

様々な楽しみ方・遊び方ができる白川町

白川町には、その他にも様々な魅力がある。
春には桜、初夏には紫陽花、秋には紅葉、冬には雪景色と四季折々の景色を楽しめる。
季節ごとに地域の伝統文化を感じられるお祭りやイベントも開催。
標高1,000m前後の山々をトレッキングしたり、キャンプや川釣りしたりと、美しい自然の中で思いっきり遊べる。
白川茶を味わえる「道の駅 美濃白川ピアチェーレ」にもぜひ立ち寄ってほしい。
昭和レトロを感じられる飲食店や、日本の里山ならではの雰囲気を楽しめるレストランもあり、多様な楽しみ方ができる。
都市では感じられない、日本の風土と文化を体験できるだろう。

まとめ

和紅茶と白川茶、発酵和茶 Triniteaの魅力を中心に、白川町の魅力と見どころを紹介してきた。
日本人の間でブームになっている和紅茶を味わいたいなら、ぜひ発酵和茶 Triniteaを手に取ってみてほしい。
また、白川町は岐阜の人気観光地「高山」と「下呂温泉」からも近いので、ぜひ立ち寄ってみてほしい。
都市では感じられない、日本のその土地に根付いた文化や風習を肌で感じ、日本の原風景である里山の風景に出会う、ディープな日本旅行ができるだろう。