競馬にまつわる文化や慣習、グルメに触れる旅!競馬づくしの1日モデルコース

競馬にまつわる文化や慣習、グルメに触れる旅!競馬づくしの1日モデルコース

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筆者 : GOOD LUCK TRIP

今回のモデルコースの主役は、1933年(昭和8年)に開設、90年以上の歴史を刻んできた「東京競馬場」。
東京で唯一中央競馬を開催し、15000席もの座席を有する日本最大規模の競馬場である。
世界一のレースに輝いた「ジャパンカップ」など大レースの舞台となる日本最大規模の競馬場は、1日に19万人が訪れた記録も。
今回は東京競馬場を中心に、競馬グルメと宿泊までの“競馬づくし”のモデルコースをお届けする。

駅から徒歩約2分!降りたらすぐに競馬場入口へ

「府中競馬正門前駅」とつながる東京競馬場
「府中競馬正門前駅」とつながる東京競馬場

京王線「府中競馬正門前駅」を出るとすぐに東京競馬場入口のゲートが見えてくる。
専用歩道橋を通り、正門までは徒歩約2分で到着。
競馬の祭典と呼ばれる日本ダービーやオークス、天皇賞(秋)、ジャパンカップなど、GIレースが行われる日本最大の競馬場だ。

10:30 競馬場外にある「馬頭観音」で必勝祈願

競馬場に行く前に、本日の幸運を祈るために寄ったのは場外にある「馬頭観音」。
馬頭観音とは仏教の中の六観音のひとつで、観音菩薩が変化した姿のことをいうそうだ。
馬はよく食べることから、煩悩を食べると考えられ、東京競馬場近くにはふたつの馬頭観音がある。
ここでしっかりと本日の必勝祈願をしてから入場することに。

正門から徒歩2分の場所にある「馬頭観音」
正門から徒歩2分の場所にある「馬頭観音」

お参りを終えたら正門へ。
パドック北側には日本庭園が広がり、豊かな自然が楽しめる。
この付近には、場内の「馬頭観音」や「天皇皇后両陛下行幸啓記念碑」が設置されているので、レースの前にゆっくりと散歩してみよう。

ダービーのために生まれてきたといわれる幻の馬「トキノミノル」像
ダービーのために生まれてきたといわれる幻の馬「トキノミノル」像
場内にも「馬頭観音」が
場内にも「馬頭観音」が

11:00 いよいよ場内へ。世界一を記録した東京競馬場を歩く

さあ、いよいよスタンドへ。
2007年(平成19年)にグランドオープンした「フジビュースタンド」は、見るものを圧巻する堂々とした佇まいだ。
場内には世界最大級のマルチ画面ターフビジョンを設置、オープンエアの座席はレースの興奮が満喫できる。
2024年には、IFHA(国際競馬統括機関連盟)が発表する、世界のレースランキングの「ロンジンワールドベストレース」で第一位に輝いた「ジャパンカップ」の開催地。
今日はここで存分にレースを楽しめると、喜びもひとしおだ。

壮観な姿のフジビュースタンド
壮観な姿のフジビュースタンド

11:30食べ物で験担ぎ!東京競馬場の豊富なグルメ巡り

名物の大穴ドーナツ
名物の大穴ドーナツ

レースの前に腹ごしらえをしようと館内の飲食店をチェックしてみると、なんとその数は約66店舗!
コンビニエンスストアや売店、レストラン、ファストフードと多彩なグルメが揃うので、どこにするか迷うほど。
今回はその多彩なグルメの中でも「験担ぎ」と縁のあるメニューを紹介していきたい。
「験担ぎ」とは、“良い結果を願って行う行為や行動”のことで、日本古来の考え方だ。
縁起を気にして行う行動で、例えば縁を結ぶために必ず財布に5円玉を入れておく(ご縁がある)、勝負事に「勝つ」という願いを込めてとんかつを食べるなどさまざま。
いわばおまじないのような要素もあるのだが、今回は必勝祈願を込めて縁起の良いグルメを選択してみた。

1軒目は、フジビュースタンドの3階にある「トーキョーカフェ&ベーカリー」の「大穴ドーナツ」だ。
競馬には「大穴狙い」という言葉があり、普通では考えられないような高配当の馬券を狙うことを指す。

パンの種類も豊富な「トーキョーカフェ&ベーカリー」
パンの種類も豊富な「トーキョーカフェ&ベーカリー」
大きく穴が開いた形の「大穴ドーナツ」
大きく穴が開いた形の「大穴ドーナツ」

次に向かったのは、しっかりと食事をしようと、フジビュースタンド5階の「レストランプラザ」へ。
ここでは「とん勝武蔵」のかつカレー、「ぎんざ 神田川」ではうな重の特上の選択がおすすめだ。

フジビュースタンド5Fの「とん勝武蔵」でかつカレー
フジビュースタンド5Fの「とん勝武蔵」でかつカレー
“勝つ”ととんかつの“かつ”をかけて縁起が良いとされる「かつカレー」
“勝つ”ととんかつの“かつ”をかけて縁起が良いとされる「かつカレー」
5Fフジビュースタンドの「ぎんざ 神田川」は東京競馬場でレースが開催される日のみ営業
5Fフジビュースタンドの「ぎんざ 神田川」は東京競馬場でレースが開催される日のみ営業
うなぎは縁を運ぶという意味があり、開運へつながるといわれている
うなぎは縁を運ぶという意味があり、開運へつながるといわれている

13:00 いよいよ馬券を購入!東京競馬場を満喫

食事を楽しんだら、いよいよレースだ。
まず行ってみたのは正門近くにある「パドック」。
競馬ファンなら必ずチェックする場所で、レースの前の出走馬が見られる。
ここでのチェックは、腹回り、歩き方、落ち着きなど多数あるが、何といっても間近で競走馬を見られるのがうれしい。

間近で競走馬が見られるパドック
間近で競走馬が見られるパドック
最後に騎手が騎乗して馬場へ向かう
最後に騎手が騎乗して馬場へ向かう

では実際に馬券を購入してみよう。
馬券の種類は、単勝、複勝、応援馬券、枠連、馬連、馬単、ワイド、3連複、3連単、WIN5の10種類ある。
その中でいちばんわかりやすい単勝を購入することに。単勝とは1着の馬を当てるもので、ビギナーでも簡単に購入できる。
競馬場名・レース番号・馬券の種類をチェックし、1着を予想して金額を記入したら馬券購入完了だ。
券売機にお金(現金のみ対応)を入れれば、馬券が発行される。

英語版のマークシートも用意されている
英語版のマークシートも用意されている
券売機は英語や中国語、韓国語に対応している
券売機は英語や中国語、韓国語に対応している
買っちゃった!単勝馬券をゲット
買っちゃった!単勝馬券をゲット

さあ、馬券を購入したら観戦だ。
「フジビュースタンド」の有料席で観覧することに。
オープンエアの心地よい席で、大歓声を楽しめるのがいい。

「フジビュースタンド」で観覧
「フジビュースタンド」で観覧
テーブル完備で飲食しながらの観戦もしやすい
テーブル完備で飲食しながらの観戦もしやすい

他にも、全面ガラス張りのスタンドの「メモリアル60スタンド」や芝生のエリアもあって、どのエリアでもレースが観戦できる。

「メモリアル60スタンド」は全面ガラス張りの屋内スタンド
「メモリアル60スタンド」は全面ガラス張りの屋内スタンド
芝生でのんびりと観戦するのもおすすめ
芝生でのんびりと観戦するのもおすすめ

パドックの裏には春は満開の桜、秋には紅葉が見られる「日本庭園」なども。
競馬とともに、四季折々の景色が楽しめるのも見どころだ。

静けさの漂う「日本庭園」
静けさの漂う「日本庭園」

15:00 「TURFY SHOP」でお目当ての馬のおみやげ探し

フジビュースタンド2階、3階、メモリアル60スタンド2階には、競馬グッズを取り揃える「TURFY SHOP」がある。
JRAのマスコットキャラクター「ターフィー」のグッズをはじめ、さまざまな競馬グッズを販売。
ここでしか購入できないグッズもあるので、チェックしてみよう。

「TURFY SHOP(ターフィーショップ)」でお買い物
「TURFY SHOP(ターフィーショップ)」でお買い物
人気馬がずらりと並ぶぬいぐるみのコーナー
人気馬がずらりと並ぶぬいぐるみのコーナー

16:00 JRA競馬博物館で楽しみながら競馬を学ぼう

東門近くにあるJRA競馬博物館
東門近くにあるJRA競馬博物館

レースを楽しんだ後に訪れたのは「JRA競馬博物館」。
「東京競馬場」の敷地内にある、競馬の誕生から日本競馬の普及、発展、歴史など、競馬に関わる情報を展示している施設だ。
1階には「馬の学び舎ミュージアムホール」、「競馬の殿堂」などの展示や、「ライブシアター」や「なりきりジョッキー」などの体験コーナーがある。
2階には競馬の歴史やしくみを紹介する展示室があり、競馬や馬のことを楽しみながら知ることができる。

エントランスではそれぞれの時期に合わせた展示を開催
エントランスではそれぞれの時期に合わせた展示を開催
「馬の学び舎ミュージアムホール」では映像や展示が楽しめる
「馬の学び舎ミュージアムホール」では映像や展示が楽しめる
品種が異なる3体の馬像模型展示
品種が異なる3体の馬像模型展示
劇場型アトラクションライヴシアター「Thoroughbred」
劇場型アトラクションライヴシアター「Thoroughbred」
着たい勝負服を選んでジョッキー体験ができる「なりきりジョッキー」
着たい勝負服を選んでジョッキー体験ができる「なりきりジョッキー」
JRAの顕彰馬に選ばれた名馬たちの絵画や馬像が展示されている「競馬の殿堂」
JRAの顕彰馬に選ばれた名馬たちの絵画や馬像が展示されている「競馬の殿堂」

17:00 競馬カクテルが楽しめる「ホテルコンチネンタル府中」へ

京王線「府中駅」から徒歩1分の好アクセス
京王線「府中駅」から徒歩1分の好アクセス

競馬をじっくりと観戦し、馬について楽しく学んだ後は、府中駅からすぐの「ホテルコンチネンタル府中」へ。
客室数117部屋あり、1987(昭和62)年に開業した地元密着型のホテルだ。
館内の「バイキングレストラン東北牧場」、「中華料理フィリー」「レストランコルト」の3つのレストランで使用しているのは、サラブレッドを育成している自社農場「東北牧場」の無農薬、無化学肥料の野菜やハーブだ。
牧場にいるサラブレットの堆肥を利用した循環型農業を実践し、豊かな土壌を保つことで、作物には栄養たっぷりのおいしさが詰まっている。
安全安心に育てられた食材は、直営のレストランでさらにおいしく調理されて提供されている。
特に東北牧場の野草で作ったお茶や木の実や、山菜で作られるデザートなどこだわりのオリジナルのメニューが人気だ。
旬の食材を使った料理やドリンクは一度食べたら忘れることができないほど、味、香りともに濃厚。
新鮮な食材を旬の時期に味わう“食”体験は格別なひとときをもたらしてくれる。
レストランやバーは宿泊者以外も利用できるため、食事だけでも立ち寄りたい。

フレンチコースからカフェメニューまで楽しめる「レストランコルト」
フレンチコースからカフェメニューまで楽しめる「レストランコルト」
大地の恵みを丸ごと味わう「東北牧場の野草と野菜のオーケストラ」
大地の恵みを丸ごと味わう「東北牧場の野草と野菜のオーケストラ」
「東北牧場の木の実と山菜の3つのケーキ」
「東北牧場の木の実と山菜の3つのケーキ」

お腹を満たした後の締めくくりには「レストランコルト」で「競馬カクテル」を。
名馬の名前をつけた「スペシャルウィーク」「ゴールドシップ」「ダイワスカーレット」「トウカイテイオー」「シンボリルドルフ」の5つのカクテルをゆっくりと楽しんで。
名馬をイメージした美しいカクテルを嗜みながら、競馬を満喫した1日を振り返ろう。

スタンダードカクテルから競馬カクテルまで提供する「レストランコルト」
スタンダードカクテルから競馬カクテルまで提供する「レストランコルト」

レストランでリラックスした後は客室へ。
ひとりから家族連れまで、用途にあわせて選べる6タイプの部屋があり、全室フランスベッド社の高級ラグジュアリーベッドが設置されている。
高品質のマットレスが1日の疲れをやさしく癒してくれるだろう。

スーペリアツインの安らぐ客室
スーペリアツインの安らぐ客室

まとめ

東京競馬場は芝コース、ダートコース、障害コースと3つのコースが設けられ、多彩なレースを楽しめる競馬場。
場内にはグルメイベントや子供が楽しめる遊具などもあって、レースをしない人も遊べる仕掛けがたくさん。
競走馬を見てその美しさと大きさに驚き、レースを楽しみ、競馬を学び。
さらにホテルでは競馬カクテルやサラブレッドの堆肥が入った土で育った安心野菜でつくる料理を堪能できて大満足!
1日丸ごと“競馬づくし”の旅へと出かけてみてはいかがだろうか。