府中で四季折々の日本の歴史・文化に触れる!「大國魂神社」の祭り5選

府中で四季折々の日本の歴史・文化に触れる!「大國魂神社」の祭り5選

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監修 : 府中市

府中にある東京五社の一社「大國魂神社」は、毎日行われる御日供祭(神様に食事を差し上げる祭り)」を含めると年間400近い祭りが行われている。
古くは1000年以上続く祭りもあり、少なくとも数百年続く祭りがほとんどで、四季折々で違った魅力がある日本の歴史・文化に触れたい方にはぜひ訪れてもらいたい神社だ。
今回はその「大國魂神社」の400ほどある祭りの中から厳選した5つを紹介したい。

大國魂神社で行われる祭り5選 

創建は西暦111年、1900年もの歴史のある大國魂神社。
武蔵国の守り神である大國魂大神を祀り、縁結びや厄除け、厄払いの神として知られる。
古くから地域に厚く信仰されるこの神社は、1年を通してさまざまな祭りを開催している。

地元に愛される大國魂神社
地元に愛される大國魂神社

1. 大きな熊手が並ぶ酉の市「大鷲神社例祭」

毎年11月に行われる「酉の日」。
「一の酉」「二の酉」「三の酉」と最大3回実施され、江戸時代から続く関東エリアならではの伝統行事だ。

熊手商の屋台には大小の熊手が並ぶ
熊手商の屋台には大小の熊手が並ぶ

参道には小判や招き猫、稲穂などが飾られた色鮮やかな熊手がずらり。
これは商売繁盛・家内安全・五穀豊穣・開運招福を祈願するもので、福をかき集める縁起物として売られている。
最初は小さいものから始め、翌年は前年より大きなものに買い換えるという習わしがあるためか巨大な熊手も並び、屋台を見ているだけでも楽しめる。

購入すると大きな掛け声で、拍子木と拍手で手締めする
購入すると大きな掛け声で、拍子木と拍手で手締めする
大ぶりの熊手を購入し掲げる人も
大ぶりの熊手を購入し掲げる人も
木遣りも見どころのひとつだ
木遣りも見どころのひとつだ

2. 盛大な豆まきに多くの人が賑わう「節分祭」

季節の変わり目に起こりうる病気などを、鬼に見立てて追い払う「節分」の儀式は、日本古来の伝統行事。
「鬼は外、福はうち」の掛け声とともに豆をまく「豆まき」は、神社仏閣だけではなく、家庭内でも毎年行われる行事だ。
大國魂神社では毎年2月の初めに、盛大に豆まきを行う。芸能人や力士などが裃(かみしも)姿で昇殿、福の招来を祈願して豆をまく様子は圧巻。

無病息災を願い、まいた豆を自分の年齢だけ拾って食べる
無病息災を願い、まいた豆を自分の年齢だけ拾って食べる
開運招福の縁起物の福枡
開運招福の縁起物の福枡

3. 大國魂神社最大の例大祭「くらやみ祭」

最大の見どころ「神輿渡御」。担ぎ手らの熱量を感じられる
最大の見どころ「神輿渡御」。担ぎ手らの熱量を感じられる

ゴールデンウィークの長い休みの4月30日から5月6日にかけて行われる例大祭で、大國魂神社最大の祭りだ。
神輿や大太鼓、おはやしなど見どころたっぷり。
境内には食べ物や遊びの屋台がひしめき、期間中には80万人もの人で賑わう。
特に5月5日の神社本殿から旧甲州街道と府中街道の交差点までを練り歩く8基の神輿は圧巻だ。
東京都の指定無形民俗文化財に指定されるこの祭りは、ぜひ一度見ておきたい。

約1000年以上続く競馬式も見られる
約1000年以上続く競馬式も見られる
万灯の美しさや操る技を競い合う萬燈大会も実施される
万灯の美しさや操る技を競い合う萬燈大会も実施される
20ほどの山車がおはやしを競演しながら巡行
20ほどの山車がおはやしを競演しながら巡行
各神輿が神社に還る「神輿還御」
各神輿が神社に還る「神輿還御」

4. 府中の夏の風物詩「すもも祭」

毎年7月20日に開催、府中に夏の訪れを伝えてくれる季節の祭りの「すもも祭」。
平安時代中期の武士源頼義の親子が、奥州平定を祈願し大國魂神社を訪れ、戦勝後のお礼参りですももを供えたことから始まった祭りだ。

旬のすももが販売されている
旬のすももが販売されている

場内では鮮度の高い旬のすももや、この時期だけ頒布される厄除けとして人気のからす団扇やからす扇子が売られる。

さまざま品種のすももが並ぶ露店は多くの人で賑わう
さまざま品種のすももが並ぶ露店は多くの人で賑わう
実用性も兼ねたお守りとして人気のからす団扇とからす扇子
実用性も兼ねたお守りとして人気のからす団扇とからす扇子

5. 府中の秋を代表する神楽の祭り「秋季祭くり祭」

秋の味覚の栗が並ぶ「秋季祭くり祭」。
この祭りは1738年の太々神楽(だいだいかぐら)という「神楽」の創立をきっかけに始まったものだ。
かつてより武蔵野の名産品で非常に良質なものが採れることから徳川家にも納めていた「くり」。
くりの収穫の時期と、太々神楽の時期があいまって、やがて「くり祭」と呼ばれるようになったと言われている。

境内には250本の行灯が並ぶ
境内には250本の行灯が並ぶ

毎年9月の27、28日で行われ、荘厳なこの舞は無形民俗文化財に指定されている。

神楽殿で行われる神楽
神楽殿で行われる神楽
大鳥居向いのけやき並木では祭を祝うおはやしの音が響く
大鳥居向いのけやき並木では祭を祝うおはやしの音が響く
境内で売られる見事な栗は府中の秋の風物詩
境内で売られる見事な栗は府中の秋の風物詩

屋台グルメは祭りに欠かせない楽しみ

大國魂神社で行われる祭りでは、参道に賑やかな屋台が立ち並び、参拝者たちを楽しませくれる。
おはやしの音や伝統ある祭りの雰囲気を感じながら、焼きそばや焼き鳥、海鮮、おやつなどの食べ歩きができる。
ひとつ500円くらいからとリーズナブルなので、気になるものは気軽に試してみよう。

カラフルな屋台に気持ちも高まる
カラフルな屋台に気持ちも高まる
バナナにチョコレートをコーティングした「チョコバナナ」
バナナにチョコレートをコーティングした「チョコバナナ」
鉄板で焼く熱々の「イカ焼き」
鉄板で焼く熱々の「イカ焼き」

祭りの前後に楽しみたいスポット3選

日本の祭りは、主催者はもちろん見学者もこの時ばかりはと、夏なら浴衣やハッピ、それ以外の季節は着物で参加することも多い。
祭りとともにあわせて楽しめる、祭りグッズや和食のグルメ、着物のレンタルや記念写真の撮影などを体験するのもおすすめだ。

1. 祭り用品を幅広く取り揃える「駒屋 足袋店」でお土産探し

1年中お祭りの雰囲気
1年中お祭りの雰囲気

まず行ってみたいのが、創業100年を超える老舗の足袋屋の「駒屋 足袋店」だ。
京王線「府中駅」のすぐそばにあり、大國魂神社からも約500mの場所に位置。
足袋はもちろん、草履や信玄袋などの和装小物、般若のお面などお土産にぴったりなアイテムが並ぶ。
また、「くらやみ祭」の木札ストラップや大太鼓のプリントTシャツなど、お祭り関連のグッズも取り揃えるのでチェックしておきたい。

ゴム底で滑りにくい草履
ゴム底で滑りにくい草履
着物にあわせて持ちたい和装小物も充実
着物にあわせて持ちたい和装小物も充実
能面のひとつである般若のお面
能面のひとつである般若のお面

2. 厳選した日本酒を気軽に味わえる「直会スタンド宮」で府中の食材を楽しむ

大きな青い店頭幕が目印
大きな青い店頭幕が目印

大國魂神社のすぐそばに佇む「直会スタンド宮」は、日本全国から選りすぐった日本酒を提供している。
こだわりの日本酒は週毎に変わり、メニューはお酒の特徴を詳しく説明しているので、選びやすい。
また、フレンチのシェフだったマスターが作る料理は、ひとりでも楽しめるようにと小皿で提供。
府中の野菜を主に使ったオリジナルメニューも豊富に取り揃える。

立ち飲みで気軽に寄れる
立ち飲みで気軽に寄れる
ロバートデニーロも愛飲するYK-66など、こだわりの銘酒が揃う
ロバートデニーロも愛飲するYK-66など、こだわりの銘酒が揃う
つまみは300円からとリーズナブル
つまみは300円からとリーズナブル

3. 祭りの前後に「写真館スマイル」で記念撮影

せっかく祭りに行ったなら、もっともっと日本文化を満喫したいー。
そんな願いを叶えてくれるのが「写真館スマイル」だ。
大國魂神社の西側に位置し、JR南武線・武蔵野線「府中本町駅」から徒歩1分とアクセス良好。
多彩に揃える着物で撮影できるので、日本観光の記念として訪れる外国人観光客も多いとか。
ヘアスタイル、メイク、着付けまでトータルでできるので、ぜひ試してみてはいかが?

プロフェッショナルなスタッフがサポート
プロフェッショナルなスタッフがサポート
気に入った着物を選ぶ
気に入った着物を選ぶ
着物に合うヘアスタイルはプロにお任せ
着物に合うヘアスタイルはプロにお任せ
目印は黄色い看板、親しみやすいレトロな佇まい
目印は黄色い看板、親しみやすいレトロな佇まい

まとめ

ここで取り上げた「酉の市」「節分祭」「くらやみ祭」「すもも祭」「秋季祭くり祭」は、1年を通して400ほどある「大國魂神社」の祭りのほんの一部だ。
地元での信仰があつく長く愛される神社の祭りは、四季折々の魅力にあふれ、どの季節でも盛大な盛り上がりを見せてくれる。
ぜひ一度訪れて、歴史・文化に彩られた府中のひとときを味わってほしい。