
【来島海峡遊覧船&塔頂体験】渦巻き湧き上がる雄大な潮の流れと、瀬戸内の島々の大眺望
瀬戸内海に浮かぶ愛媛県の大島と今治市を結ぶ来島海峡大橋は、1988年から1999年という11年間もの歳月をかけて建造された、世界初の三連吊り橋です。
この橋は、島々に暮らす人の貴重な道路として活躍するだけでなく、日本屈指のサイクリングコースでもある「しまなみ海道」の一部として、多くのサイクリストにも愛され続けています。普段は通り過ぎるだけのものですが、今この橋の主塔頂上に登れるツアーが、人気を博しているのです。
ツアーは、遊覧船で島々を縫うようにめぐって橋を下から眺めた後に、車ではたどり着くことができない島「馬島(うましま)」にそびえる最高地点184mの主塔に登り、眼下に広がる雄大な景色を一望するという貴重な体験が魅力。ここでしか見ることができない絶景を、この機会に堪能してみませんか?
下田水港でレクチャーを受けたら乗船
集合場所は、瀬戸内海に浮かぶ大島の南、下田水港の待合室。
付近には、豊富な瀬戸内海の魚介類を生簀から自分で選んで味わうBBQや、愛媛の農産物や海産物、今治市が誇る今治タオルなどが揃う道の駅「よしうみいきいき館」が設けられているので、体験前後にこちらに立ち寄って、食事やお土産選びのショッピングを楽しむのもおすすめです。
待合室に着いたら、ここで遊覧船乗船や主塔塔頂の注意事項説明・レクチャーを受けてから、来島海峡のクルーズへと乗り出します。レクチャー時の動画には、英語字幕も付いているため海外の方も安心です。



日本三大急潮流の海を渡って、瀬戸内の島へ
クルーズが行われる来島海峡は、鳴門海峡、関門海峡に並ぶ日本三大急潮流に数えられる名所。その流れは早い時期では10ノット近くにも達し、潮の流れによって航路が変わる、「順中逆西(じゅんちゅうぎゃくせい)」という珍しい航法が採用されています。クルーズ船の窓からは、水面が沸騰したように見える湧潮や、水飛沫を立てる渦潮をすぐ近くで見ることができます。また、瀬戸内は数々の歴史に彩られた海でもあり、航路には中世にこの海を支配していた村上水軍の足跡や神社や、日露戦争時に建造された要塞跡が点在し、28センチ榴弾砲の原寸大レプリカなどが展示されています。


こうした自然が織りなす景観や歴史の逸話をガイドさんから聞きながら荒々しい海を乗り越え、船は今治方面へと進みます。
そして四国側の、海事都市として世界的にも有名な今治市の方向へ。波止浜(はしはま)湾では、建造中・修理中の大型船のすぐそばに接近し、普段はなかなか見ることができない船艇やスクリューなどを眺める貴重な経験をすることができます。
見どころ満載のスポットをめぐり、船は再び大島方面へと舵を切ると、いよいよ主塔のある馬島へ到着します。


エレベーターで一気に搭頂に到着!
来島海峡大橋は、しまなみ海道の大島から今治市を結ぶ全長4,105mの長大橋で、大島から武志島(むしじま)にかかる第一大橋、武志島から馬島にかかる第二大橋、馬島から四国にかかる第三大橋の3つの橋から成り立っています。
体験で主塔に登ることができるのは、瀬戸内海のほぼ中央、三連吊り橋である来島海峡大橋の第二大橋と第三大橋の間に位置する馬島。この島は、ここに住まれるわずかな島民さんと橋の管理に携わる職員以外は、橋の上の道路から島へと降りることができず、船でしか上陸できない場所となっています。


島に上陸したら、まずはガイドさんからヘルメットとスマートフォン落下防止用のストラップを受け取って装着。一般人が決して入ることのできない主塔の中へと入っていきます。メンテナンス用の重厚な扉を開け、小さな入り口を潜るようにして塔の内部へと進んでいきます。いかにも巨大建造物の中といった、重厚な壁と数々の配線、ほのかな灯が照らす塔の中に入れば思わず周囲をキョロキョロと見渡してしまいます。主塔の高さは180mですが、体験では階段ではなくエレベーターを使用して、一気に52階へと向かうので、スピーディー&楽々と塔頂にたどり着くことができます。
エレベーターを降り、急な階段の先にある頭上のハッチを開けると視界は一変!
眩しい太陽と、爽やかな風が吹き抜ける地上184mの塔頂の大パノラマが広がります。


白亜の吊り橋と、青い海、緑の島々が広がる一大パノラマ
地上184mからの眺めはまさに絶景。
視界を遮るもののない高所からの眺め。展望台のように閉ざされた空間ではなく心地よい風が吹き抜ける管理路の開放感は格別です。
塔頂水平部から遠くを眺めれば、北側には、馬島から大島を望む大小の瀬渡内の島々や、南側には水路を挟んでドッグで進水を待つ大型船とクレーンの姿、そして今治市街のパノラマの眺望が広がります。

間近では主塔から伸びる白いケーブルが美しい曲線を描き、その中央を豆粒ほどの大きさに見える自動車やサイクリングを楽しむ人びとが行き過ぎます。すぐ下を覗けば、八幡渦と呼ばれる瀬戸内海の荒波をタンカーや小舟が通り過ぎて行きます。

爽やかな景色をのんびりと眺めるのも良いものですが、景色の見どころポイントから、橋の建造時のエピソード・構造の疑問点まで豊富な知識で応えてくれるガイドさんに話を聞けば、眺める景色や大きくそびえる橋の姿がまた違った形で見えてきます。
主塔頂上での滞在時間は15分ほど、思い思いに主塔からの眺めを写真に収めたり、ガイドさんにスマートフォンを渡して記念写真を撮ってもらいましょう。
雄大な景色を堪能したら再び塔を降り、下田水港へと戻ってツアーは終了します。
なお、主塔からの絶景に感動したら、主塔の枠に夕陽が収まる今度は一年に二度しか見ることができない幻想的な景色「夕日ストライク」も、ぜひインターネットのライブ配信などでご覧ください。

まとめ
来島海峡遊覧船&塔頂体験はいかがでしたか?
激しい潮流によって生まれる渦潮を間近で眺めることができるクルーズと、美しい三連吊り橋の塔頂という2つを同時に楽しむことができる貴重な体験です。
4月から6月の期間限定の体験ツアーなので、この時期の旅のプランに組み込んでみてはいかが?
※秋季の実施予定もございます。詳細は以下ホームページをご覧ください。
体験情報
- 体験名称
- 来島海峡遊覧船&塔頂体験
- 住所
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愛媛県今治市吉海町臥間5292
(下田水港待合室 道の駅「よしうみいきいき館」に近接) - 電話
- 0898-25-7338
- 営業時間・実施日
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9:00~17:00 土曜日曜開催
4月〜6月午前の部・午後の部二部開催 - 支払い方法
- 銀行振り込みによる事前決済
- 予算
- 参加費1人 7,500円(税込)
- 受入可能な人数(グループ)
- 午前の部、午後の部各回30名(最低催行人員8名)
- 多言語サポート
- 英語(安全説明の字幕のみ)
- 公式サイト
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