
提供:2025年日本国際博覧会協会
最先端技術を体感!大阪・関西万博「未来社会ショーケース」の見どころと魅力
2025年4月13日から2025年10月13日にかけて開催される「2025 大阪・関西万博」。
会場のシンボル「大屋根リング」や、180を超える多彩なパビリオンなど、見どころが盛りだくさん。
魅力的なパビリオンは多いが、来場予定の方は「未来社会ショーケース」もチェックしよう。
この記事では、未来社会ショーケースの概要、全6事業の特徴を魅力とともに、わかりやすく紹介していく。
内容を参考にすれば、万博をより楽しめるはずなので、ぜひ最後まで読んでほしい。
最先端の技術と未来社会に出会える「未来社会ショーケース」
2025大阪・関西万博の「未来社会ショーケース事業」は、次世代技術や社会システムの実証・実装を目的としたプロジェクト。
社会課題に対する最先端の解決策を、以下6つの事業を通して展示。
- スマートモビリティ万博
- デジタル万博
- バーチャル万博
- アート万博
- グリーン万博
- フューチャーライフ万博
来場者は最先端の技術に触れられるだけでなく、近未来の都市・生活をシミュレーションでき、将来の可能性を肌で感じられる。
最先端の移動手段を体感できる「スマートモビリティ万博」
「スマートモビリティ万博」は、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量を実質ゼロにする取り組み)が実現された未来社会の姿を体験できるエリア。
会場内では、自動運転車や電動キックボード、MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)など、最先端の移動手段が実際に運行される予定だ。
また、旅客船として国内初のハイブリッド型水素燃料電池船・ロボットエクスペリエンスの実証実験も楽しめる。
来場者は近い将来に到来するであろう、快適かつスマートな次世代モビリティの移動体験を通じて、スマートシティの可能性を実感できる。
ここでは、特に注目を集める2つのパビリオンを紹介しよう。
1. 空飛ぶクルマ
「空飛ぶクルマ」とは、電動垂直離着陸機(eVTOL)技術を活用した次世代の移動手段である。
ドローンに似た外観をしており、飛行機と自動車の特性を併せ持った空中を移動できる乗り物と考えるとわかりやすい。
滑走路を必要としないため、都市の渋滞緩和や移動の効率化を目的に開発が進められている。
2025大阪・関西万博では、空飛ぶクルマに関する以下2つの展示を予定中だ。
- EXPO Vertiport(エキスポ・バーティポート)
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空飛ぶクルマの離着陸場を見学でき、未来の都市交通インフラの可能性が目の前に広がる。
実際のフライトデモンストレーションも行われ、実用性・運航の姿も知れる。 - 空飛ぶクルマ ステーション
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空飛ぶクルマの乗り場や管制設備の仕組み、運行システムなどを多角的に学べる。
没入型シアター「Sora Cruise by Japan Airlines」による振動や音響を駆使した演出を通じて、リアルな搭乗体験が楽しめる。(入館は要予約)

2. EVバス
「EVバス(電動バス)」とは、電気エネルギーを100%動力源とする環境に優しい次世代型のバスである。
温室効果ガスなどを排出せず走行可能で、静音性や運転性能に優れている。
2025大阪・関西万博では、約100台の大型および小型EVバスが会場内外の移動手段として導入される予定だ。
来場者はEVバスへ実際に乗車することで、未来の交通手段を体験しながら会場全体の移動がスムーズになるのも魅力のひとつ。
また、一部の車両では自動運転レベル4相当の技術(規定の条件下のもとでドライバーを必要としない無人走行)が採用され、未来のモビリティの可能性を体感できる。
2025年4月時点では、主に下記の区間が運行の対象になっているが、最新の情報・詳細については公式ホームページで随時チェックしてほしい。
EVバスの運航ルート(2025年4月時点)
- 桜島駅~万博会場
- 淀川左岸線2期区間の豊崎出入口~海老江ジャンクション間
- 舞洲パークアンドライド一部区間
- 風の広場~西ゲート

最先端のデジタル技術を体験できる「デジタル万博」
「デジタル万博」は未来社会の可能性を先取りできるエリア。
AI(人工知能)や次世代情報通信基盤といった、最先端のデジタル技術を活用したシステム・サービスを実際に利用することで、2025大阪・関西万博での体験がよりスマートになる。
ここでは、デジタル万博の中でも特に注目すべきアプリ・システムを紹介しよう。
1. 来場者向けパーソナルエージェント
「来場者向けパーソナルエージェント」とは、2025大阪・関西万博の来場者一人ひとりに寄り添うAIベースの情報案内アプリ。
スマートフォン・タブレット端末を通じてリアルタイム情報の提供を行い、快適な万博体験をサポートする。
具体的な機能には、会場案内および各施設の混雑状況、施設情報のレコメンドなどを搭載予定だ。
また、好みに応じたお勧めパビリオンの提示・プランの提案や移動ルートの最適化といったサービスもあり、利用すれば万博をより楽しめるに違いない。
まるで“自分専属のガイド”のような存在で、テクノロジーによる新しいおもてなしの形と言えるだろう。

2. 自動翻訳システム
2025大阪・関西万博では、純国産の高度な自動翻訳システムを搭載したツールを体験できる。
あらゆる言語の中でも特に難しいといわれる日本語のコミュニケーションも容易にし、世界中から集まった来場者が言葉の壁を越えてグローバルな交流を楽しめる環境が作られる。
来場者が無料で利用できるアプリ「EXPOホンヤク」は、日本語を含む30言語に対応。
スマートフォンなどの端末にアプリをインストールすれば、来場者同士・スタッフと言葉の壁を越えてコミュニケーションを楽しめる。
その他にも、会場内のツアーガイドの説明をアプリ上で言語選択すれば、希望の言語に翻訳して聞き取れる「EXPOホンヤク Remote」や、会場内のアナウンスを端末にテキストで表示してくれる「EXPO同時通訳システム」など、様々なニーズに応える、未来のコミュニケーションを体験可能。

未来社会を体験できる「フューチャーライフ万博」
「フューチャーライフ万博」は、フィジカルな空間とバーチャル空間を融合させた「Society 5.0」が実現する未来社会を体験できるエリアだ。
「Society 5.0」とは、日本政府が提唱する「誰もが快適で便利に暮らせる」未来社会のビジョン。
会場内では、スマートハウスや次世代の教育空間、地域共生のモデルなどの展示が予定されており、AI・IoTを活用した快適で持続可能な生活の姿を来場者に伝える。
人とテクノロジーが共生し、新しいライフデザインを考えるきっかけになるはずだ。
フューチャーライフ万博の2つのパビリオンの魅力と見どころを紹介しよう。
1. 未来の都市
「未来の都市」は博覧会協会と協賛12者が共創し、それぞれの知見・発想を活かした体験プログラムが魅力のパビリオン。
Society 5.0を構成する2つの世界を表す、2重の皮膜を使った特徴的な外観は、時間帯によって異なる表情を見せる。
外側には光とミストで幻想的な雰囲気を演出するメッシュスクリーンを使用し、夏の暑さにも配慮している。
入口からテーマ展示・コモン展示・個別展示の順番で並び、Society 5.0が目指す新しい都市の姿が実感できる。
来場者はこの都市で斬新な映像と展示を通じて、将来の住まい・交通・買い物・福祉などに触れ、自分の暮らしがどう変わっていくかを考えるきっかけになるだろう。
2. フューチャーライフヴィレッジ
「フューチャーライフヴィレッジ」は、「未来の暮らし」と「未来への行動」をコンセプトにしたパビリオン。
以下の3つのプログラムや展示を通して、未来を共に作る仲間たちとの出会い・交流ができるのが特徴だ。
- フューチャーライフエクスペリエン(FLE)
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未来の食文化やヘルスケア、環境技術など、日常生活に密接に関わる分野の最先端技術や取り組みを展示する。
未来の暮らしを実際に体感し、持続可能な社会の実現に向けた行動を考えるきっかけとなる。 - TEAM EXPOパビリオン(TEP)
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国籍・世代を超えた来場者同士で未来社会の課題解決に向けた様々なアイデア・行動・問いを共有および共創し、対話を通じて新たな可能性を探っていく。
見る・聞くだけでなく、参加者が主役となって実際に体験できるのが、他の展示との大きな違い。 - ベストプラクティス(BP)
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世界が抱える重大な課題を解決する良質なプロジェクトを発信するプログラム。
グローバルな視点の問題提起とその解決に向けたより良い未来への取り組みを知れる。

時間・場所の制約がなく大阪・関西万博を楽しめる「バーチャル万博」
「バーチャル万博~空飛ぶ夢洲~」とは、2025大阪・関西万博にスマートフォンなどから参加できる仮想(VR)会場のこと。
世界中の人々がオンラインでアクセスできるプラットフォームを提供し、時間・場所の制約を超えた繋がりを実現する。
3DCG空間に再現された会場内をアバター(分身)で自由に歩き回り、約160のパビリオンの見学やイベントへの参加、他の来場者とのコミュニケーションを楽しめる。
その他、現実世界の万博と連動した最新情報の発信、拡張現実(AR)技術・メタバースの活用による臨場感あふれる展示をはじめ、多彩なプログラムも用意している。
デジタルと現実の融合によって、未来の万博の形を示す新しい試みというのも特徴だ。
2025年4月にリリースしており、以下の公式ページからアプリをダウンロードできる。
壮大なエンターテイメントを楽しめる「アート万博」
「アート万博」は、2025大阪・関西万博の会場を舞台に繰り広げられる芸術の祭典。
プロジェクションマッピング・インスタレーション(特定の空間を作品として演出する表現方法)をはじめ、先端技術と創造力が融合した多彩な表現が来場者の五感を刺激する。
なかでも注目は、水と空気のスペクタクルショー「アオと夜の虹のパレード」。
水のスクリーンに映像が投影されるほか、音楽・レーザー光線・炎・ARなど様々な演出によって、未来社会の可能性を映し出す壮大なエンターテインメントだ。
観客を自然と引き込むオリジナルストーリーも魅力のひとつ。
芸術とテクノロジーが織りなす“夜の祝祭”は、万博の一日を締めくくるフィナーレとして、多世代に感動を届けるだろう。
- 会場
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ウォータープラザ(会場南側の大屋根リングの外側)
※幅約200m、奥行き約60mの広大な空間 - ストーリー
- 主人公の「アオ」と空気の精霊「ドードー」の出会いから始まり、祝祭を通じて様々な生きものたちと交わり共鳴していく不思議な物語
- 開催日時
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【4月13日~4月30日・9月1日~10月13日】
1回目:19時10分~
2回目:20時30分~
【5月1日~8月31日】
1回目:19時30分~
2回目:20時30分~
※開場は30分前から、ショーは約20分 - 料金
- 無料・自由観覧方式(一部座席は事前予約制)
持続可能な社会に向けた取り組みを知ることができる「グリーン万博」
「グリーン万博」は、持続可能な未来社会の実現を目指す取り組みを紹介するエリア。
カーボンニュートラル社会の実現に向けた、先進的な技術やアイデアが会場全体の設計に反映されている。
再生可能エネルギーの活用・省エネ建築・リサイクル素材の使用のほか、閉会後の廃棄物削減・リユースマッチングなど、その取り組みが随所に感じ取れる。
自然エネルギーで動く施設や環境にやさしいモビリティ、緑豊かなランドスケープデザインをはじめ、環境問題への理解を深める見どころが多い。
また、道づくり・再生トイレットペーパーといった、身近なテーマもあるので知見も深まるはずだ。
万博全体が“学びの森”となり、来場者は地球環境とともに生きる未来を直感的に体験できるだろう。

大阪・関西万博の未来社会ショーケースに関するよくある質問
Q
未来社会ショーケースって何?
大阪・関西万博における新時代の国家プロジェクトで、最先端技術や社会システムを活用し、未来社会の一端を体験できる場を提供しています。
Q
未来社会ショーケースではどんなことが体験できるの?
スマートモビリティ・デジタルシステム・バーチャル技術などを通じた社会課題に対する最先端解決策に触れることで、来場者は未来社会の可能性を実感できます。
まとめ
この記事では、関西・大阪万博の「未来社会ショーケース」について、各エリアの魅力と合わせてどんな体験ができるかを紹介してきた。
「未来社会ショーケース」には、最先端技術を活用した空飛ぶクルマやバーチャル会場、スペクタクルショーをはじめ、心がワクワクするような展示が目白押し。
それぞれのパビリオンに訪れれば、映画や想像の世界で見てきた未来の光景を目の当たりにでき、知的好奇心が刺激されるはずだ。
他のパビリオンと一緒に巡って、新たな発見・自分なりの気付きを得てほしい。
万博の基本情報・見どころ・観覧予約の方法など、知っておきたい様々な情報をまとめた、こちらの記事も要チェック。