
レトロな街並みと関門海峡の絶景を満喫!門司港の人気観光スポット11選
九州最北端、北九州市に位置する門司港は、明治・大正時代の建物が今も残るレトロな港町。
歴史情緒あふれる街並みや関門海峡の絶景、絶品グルメなど、多彩な魅力が詰まっているエリアだ。
この記事では、その魅力を満喫できる人気観光スポット、グルメ、ショッピングスポットを紹介していく。
門司港ってどんなところ?
門司港は、九州の最北端・福岡県北九州市に位置し、本州と九州を隔てる関門海峡に面した港町。対岸には山口県下関市があり、関門橋や関門トンネルで行き来できる。
明治時代(1868年〜1912年)から大正時代(1912年〜1926年)にかけては国際貿易港として栄え、外国船も数多く出入りしていた。
しかし、時代とともに港としての役割は縮小し衰退。
そんな中、歴史的建造物を保存・再活用して街を活性化しようという取り組みから生まれたのが「門司港レトロ」エリア。
1995年に整備が始まり、現在はレトロな建物とモダンな施設が共存する人気の観光スポットとなっている。
レトロな街並みを楽しめるだけでなく、関門海峡を望む絶景や美術館、ショッピングスポットなど見どころも豊富。
さらに門司港は「焼きカレー」の発祥地としても知られ、チーズがとろける熱々のカレーを求めて多くの観光客が訪れる。
歴史と文化、グルメを一度に楽しめる魅力あふれる観光地だ。

門司港のおすすめの観光シーズンは?
門司港を訪れるなら、春と秋がお勧めだ。
どちらも気候が穏やかで過ごしやすく、レトロな街並みをのんびり散策するのにぴったりの季節。
心地よい風を感じながら、関門海峡の絶景や歴史的建造物をゆっくり楽しもう。
門司港の季節ごとの着衣例
- 春(3月 - 5月): 薄手のジャケットやカーディガン
- 夏(6月 - 8月): 薄手の着衣、半袖
- 秋(9月 - 11月): 軽めのジャケット、コート
- 冬(12月 - 2月): コート、ウールスーツ、厚手のセーターやジャケット
門司港への移動方法は?
門司港へは、福岡市内からアクセスするシチュエーションが多いだろう。
福岡市内のターミナル駅である「博多駅」からJR鹿児島本線に乗れば、乗り換えせずに約1時間20分でアクセスできる。
福岡空港から向かう場合は、地下鉄空港線で博多駅まで移動し、そこからJRに乗り換えて約1時間35分。
また、北九州空港からもアクセス良好で、北九州エアポートバスとJRを利用すれば約1時間で到着できる。
出発地 | 所要時間 | 経路 |
---|---|---|
博多駅 | 約1時間20分 | JR鹿児島本線に乗車し、「門司港駅」で下車。 |
福岡空港 | 約1時間35分 |
1. 地下鉄空港線に乗車し、「博多駅」で下車。 2. JR鹿児島本線に乗り換え、「門司港駅」で下車。 |
北九州空港 | 約1時間 |
1. 北九州エアポートバス「小倉駅行き」に乗車し、「小倉駅新幹線口」で下車(所要時間:約33分)。 2. JR鹿児島本線に乗り換え、「門司港駅」で下車(所要時間:約15分)。 |
門司港観光の主要交通手段
門司港の観光エリアはコンパクトにまとまっており、多くのスポットが徒歩で巡れる距離にある。
レトロな街並みを歩きながら楽しむのが基本だが、移動に便利なレンタサイクルも利用できる。
駅前や観光案内所などで借りられるので、天気や体力に合わせて使い分けると便利だ。
レトロな街並みにときめく!門司港の人気観光スポット11選
門司港には、歴史ある建築や港町ならではの風景、文化施設など見応えのあるスポットが点在している。
どれも門司港の魅力を感じられる場所ばかりで、街歩きしながら気軽に立ち寄れるのも魅力。
初めて門司港に訪れる方にこそ、足を運んでほしい人気観光スポットを紹介しよう。
1. 九州鉄道記念館
旧九州鉄道本社だった明治時代の赤レンガづくりの建物を活用した鉄道記念館。
昔走っていた車両や歴代の駅員の制服、鉄道用具などが展示され、鉄道ファンだけでなく家族みんなで楽しめる。
本館では、九州の鉄道の歴史を紹介。明治時代の客車が復元され、乗客や車掌などの人形や音響演出で当時の雰囲気が味わえる。

2. 旧門司税関
関門海峡に向かって建つ赤レンガ造りの外観が美しい旧門司税関。
門司港レトロ地区にあり、日本遺産「関門“ノスタルジック”海峡」として認定された構成文化財のうちのひとつ。
旧横浜正金銀行本店などの設計を数多く手がけた明治建築界の三大巨匠の一人、建築家・妻木頼黄の指導により設計され、明治45年(1912)の完成から昭和2年(1927)の税関移転まで庁舎として使用された。

3. 旧門司三井倶楽部
1921年、三井物産の社交俱楽部として建てられた。
木の柱や梁などの骨組みを外に見せるハーフティンバー様式と呼ばれるヨーロッパ伝統の木造建築の技法が用いられ、縦・横を強調する木部のダークブラウンと白の窓枠とのコントラストが複雑なデザインとともに外観を特徴づけている。

4. JR門司港駅
関門海峡に面した町・門司にあるJR門司港駅はJR鹿児島本線の起点駅。
ネオルネサンス様式・木造二階建ての駅舎は「門」をイメージしたと言われる左右対称の外観が特徴的で、長きにわたり門司港のランドマークとして愛され続けている。
現在の駅舎が完成したのは大正3年(1914)。関門トンネルが開通するまでは九州における鉄道の玄関口として多くの旅客に利用され、賑わいを見せた。

5. ブルーウィングもじ
歩行者専用のはね橋で、全長約108メートルは日本最大級。
門司港の第一船だまりに架かる橋で、船の航行にあわせて1日6回、開閉。水面に対して60度の角度に跳ね上がる様子は必見だ。
関門海峡や関門橋を見渡すことができる絶好のロケーションで、周辺には門司港レトロなどの観光スポットが点在。

6. 大連友好記念館(旧国際友好記念図書館)
古くから国際航路で結ばれ、交流が盛んだった北九州市と中国・大連市。
両市の友好都市締結15周年を記念し建築されたのがこの「大連友好記念館」だ。
茶色と白のタイルが生み出すコントラストが美しい地上3階建ての建物は、明治35年(1902)にロシア帝国が大連市に建築した「東清鉄道汽船事務所」を忠実に複製したもの。
当時の建築様式を感じさせる煙突や屋根の飾り窓も特徴的だ。

7. 旧大阪商船
大正6年(1917)に海運会社「大阪商船」の門司支店として建てられた洋風建築。
門司港が大陸航路の拠点だった大正時代には1階が待合室、2階がオフィスなどに使用され、港と国外を結ぶターミナルとして多くの人に利用されていた。
オレンジ色のタイルと白い花こう岩を組み合わせた外観が目を引く建物は、屋根部分の手すりのような装飾や小窓など随所に大正期最先端の建築技法が用いられている。

8. 門司港レトロ展望室
門司港屈指のビュースポット。港でひときわ目を引く高層マンションの設計は日本を代表する建築家・黒川紀章氏によるもの。
最上階にガラス張りの展望室が設けられており、地上103mの高さから周辺を一望できる。
直通エレベーターで上ったマンション31階の展望室からは、関門橋や海峡を行きかう船、門司港の歴史あるまち並みなど関門海峡周辺の景色をパノラマで楽しめる。

9. 門司港レトロ
明治初期に開港し国際貿易港として栄えた門司港には、明治から昭和初期にかけて建築された趣ある建物が今も残っていて、歩きながら建物をめぐるのが楽しい。
まずは玄関口である「JR門司港駅」へ。開業から105年経った2019年に保存修理工事を終えて、木造2階建ての大正時代の姿に復元されている。
このほか、「旧門司三井倶楽部」、「旧大阪商船」、「旧門司税関」、「新海運ビル」、「九州鉄道記念館」などなど、見どころ満載。

10. 関門海峡ミュージアム
関門海峡の歴史や文化、自然について紹介するミュージアム。2019年には大規模なリニューアルが実施され、五感を駆使して知識を深めることができる展示が充実の体験型施設に生まれ変わった。
関門海峡のパトロールや操舵シミュレーションで海峡に生きる人びとの営みを体感できる「海峡体験ゾーン」、大正時代の街並みが再現された「海峡レトロ通り」など、館内は興味深い展示が多数。

11. 出光美術館
出光興産創業者・出光佐三が生前に収集した美術コレクションを中心に展示する美術館。
佐三が「出光商会」を設立し、商工会議所の会頭も務めるなどゆかりのある門司に建てられた美術館は、門司港レトロ地区の雰囲気にもよく馴染むレンガ調の外観が特徴。
展示の中心は日本の書画や中国・日本の陶磁器。

観光の合間に立ち寄りたい門司港の人気飲食店3選
門司港には、レトロな雰囲気にぴったりの個性豊かな飲食店がそろっている。
名物の焼きカレーをはじめ、ここでしか味わえないグルメを楽しめるのも魅力。
観光の合間に立ち寄って、門司港の魅力を“食”からも感じてみてほしい。
1. 伽哩本舗 門司港レトロ店
九州最北端に位置する人気観光スポット・門司港に立つ、焼きカレーの専門店。
焼きカレーとは、ご飯の上にカレーをかけ、チーズや玉子などをトッピングしてオーブンで焼いた、門司港発祥のご当地メニューだ。
今では当たり前になったチーズのトッピングは、オーナーの松井さんが、卵黄が破裂しないようにとチーズを被せるたことがはじまりだという。

2. ミルクホール門司港
「ミルクホール」とは明治~大正期にかけて人気を博した飲食店で、牛乳や軽食を提供するカフェの前身のような存在。
レトロな街並みが広がる門司港エリアの関門海峡を望む場所にあるこちらも、大正時代をイメージしたメニューの数々が魅力のお店だ。
改良に改良を重ねた看板メニューの「門司港プリン」は、卵の風味豊かな固めの食感でありながら、滑らかな舌触りも感じさせるこだわりの仕上がり。

3. 王様のたまご
門司港名物の焼きカレーが味わえる「王様のたまご」は、門司港駅から徒歩2分の好立地にある洋食店。
特製カレーにチーズと卵をのせて焼き上げた「王様の焼きカレー」は、熱々でとろける味わいが魅力の一品だ。
また、ふわふわ卵が特徴の「王様のデミグラスオムライス」も人気メニュー。
店内は落ち着いた雰囲気で、テラス席ではペット同伴も可能。

お土産探しにもピッタリ!門司港の定番ショッピングスポット3選
バナナ菓子や焼きカレー関連商品、地ビール、名産の加工食品など、門司港ならではのお土産が購入できるショップを中心に紹介。
門司港レトロとは異なるレトロな雰囲気が漂う商店街にも、ぜひ立ち寄ってほしい。
1. おみやげ街道海峡プラザ店
ノスタルジックな風情あふれる門司港レトロに立つ複合商業施設「海峡プラザ」内にあるお土産専門店。
バナナのたたき売り発祥とされる門司港ならではのバナナ菓子や、門司港の名物グルメ・焼きカレーに関連した商品など、門司港エリアのお土産がずらり。

2. 門司港レトロ観光物産館「港ハウス」
施設内には、「北九州おみやげ館」と「かいもん市場」があり、港での「バナナの叩き売り」が盛んだったエピソードにちなんだバナナを使ったお菓子、九州最古のビール工場が手掛ける地ビールなど、地元の名産品がずらり。
また、小倉名物の銘菓や、下関のふぐを使った加工食品など、周辺地域の逸品も充実。

3. 門司港栄町銀天街
福岡県北九州市門司区にある、1957年に誕生した歴史ある商店街。
1957年に完成した約300メートルにわたるアーケードが象徴的な商店街には、地元の人の生活に根付いた商店や個性的な店が軒を連ねている。
明治時代から続く老舗和菓子店が提供する「めかり饅頭」や、地元原料で造った日本酒「猿喰1757特別純米酒」や芋焼酎「地芋」など、地元ならではの名物が多い。

門司港観光に関するよくある質問
Q
短い時間で門司港を満喫するためには、どこに行けば良い?
門司港レトロ周辺を歩けば、主要スポットを効率よく巡れるのでお勧めです。
Q
門司港で有名なグルメは?
チーズと卵をのせて焼いた「焼きカレー」がご当地グルメとして有名です。
まとめ
門司港はレトロな街並みや関門海峡の景色、門司港ならではの味覚など、街歩きの魅力が詰まったエリアだ。
そんな門司港を満喫したいなら、記事で紹介してきた人気観光スポットやグルメ、ショッピングスポットをぜひ巡ってみてほしい。
門司港以外にも北九州市には魅力的な観光スポットが点在しているので、こちらの記事も参考にしてみよう。