由緒ある水戸藩の第九代藩主・徳川斉昭公によって造園。金沢の兼六園、岡山の後楽園とともに日本三名園のひとつに名を連ねる。
およそ13haにもおよぶ園内は見所が随所に。同園の東門から入った先に見えてくるのが、木造二層三階建ての「好文亭」。こちらは斉昭公の別邸として建てられたもので、柿葺き&茅葺きの2棟構成の姿は素朴ながらも清雅な風情が漂っている。石造りの碁盤、将棋盤、卓石などが並べられた「仙奕台」は、高台の南端に位置しており、千波湖を含む眼下の自然景観がすばらしい。さらに水道や井戸の工事で用いる凝灰岩を採掘していた跡地「南崖の洞窟」も現存。水戸藩の事業を支えた往時を振り返りながら先人らの功績を偲びたい。
また冬の千波湖の夕暮れ時の雪景色を讃えた歌碑「僊湖暮雪碑」、明治時代に来園した正岡子規が詠んだ名句が刻まれた「子規の句碑」といった記念碑のほか、年間を通じて青々とした緑で存在感を示す「孟宗竹林」、生命力旺盛な樹齢800年の「太郎杉」にも立ち寄ろう。
早春には約100品種・3000本もの梅が見頃に。毎年2月中旬~3月下旬は「水戸の梅まつり」が行われる。
ポイント
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水戸藩の第九代藩主・徳川斉昭公が手がけた端正な日本庭園。
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素朴ながらも清雅な風情が漂う「好文亭」は同園のシンボル。
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青々とした「孟宗竹林」、樹齢800年の「太郎杉」もあり。
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早春には恒例の「水戸の梅まつり」を開催。