軍艦島(端島)を120%満喫するために知るべき「特異な歴史と見どころ」
その特異な歴史やコンクリートの廃墟が立ち並ぶ異様な景観から、注目を集める 「軍艦島(端島)」。 個人での上陸は禁じられており、観光するためにはツアーに参加するしかなく、観光するハードルも高い。 この記事では「軍艦島(端島)」という名前しか知らない方に向けて、特異な歴史と一期一会の見どころを紹介しよう。
明治6(1873)年、長かったキリシタン弾圧の禁制が解かれ浦上の信徒たちにより建設が計画されたが、当初は資金が集まらなかった。明治28(1895)年にフレノ神父の設計により教会の建設が開始され、30年後の大正14(1925)年、石とレンガ造りのロマネスク様式としては東洋一と称された大聖堂が完成。
正面双塔には高さ26mものアンジェラスの鐘が備えられた立派なもので、信徒の誇りであり信仰の象徴となった。しかし昭和20(1945)年8月9日に投下された原爆の爆風により教会堂は一瞬で全壊、アンジェラスの鐘も崩れ落ちた。
その後、アンジェラスの鐘は瓦礫の中から発掘され、昭和34(1959)年に鉄筋コンクリートの天主堂を再建。昭和55(1980)年、教皇ヨハネ・パウロ二世の来日を機にレンガタイルに改装し、旧浦上天主堂の面影感じる美しい教会堂となった。
敷地内には、被爆した石像や遺構を展示。併設する典礼センター・ピエタ内には当時吊るされていたアンジェラスの鐘を保管展示している。