島根県安来市出身の実業家、足立全康によって設立。横山大観、竹内栖鳳、上村松園、橋本関雪、榊原紫峰といった近・現代日本画コレクションを中心に陶芸や木彫など約2000点を収蔵、順次公開している。特に横山大観の作品は約120点を数え、「大観美術館」と呼ばれるほど。特別展示室では、常時約20点の大観の作品が見られる。
日本庭園も見事であり、米国の日本庭園専門誌による庭園ランキングでは、2003年から連続で日本一に輝く。美術館を取り囲むように、主庭の枯山水庭、苔庭、池庭などが配され、その規模は5万坪と広大だ。横山大観の名作をイメージして作庭された白砂青松庭は名高い。
「庭園もまた一幅の絵画である」という足立全康のポリシーにより、専属の庭師らと職員が毎朝約1時間かけて手入れを行う。床の間の壁をくりぬき、庭園を一枚の掛け軸や絵画として鑑賞できる「生の掛軸」「生の額絵」は必見だ。
作品は年に4回の展示替えを行い、季節ごとに異なる作品を楽しめる。北大路魯山人の陶芸や書画も多く所蔵し、2020年には新施設「魯山人館」がオープンした。
ポイント
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横山大観をはじめとした日本画のコレクションを多数収蔵展示。
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手入れの行き届いた広大な日本庭園で日本一に。
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庭園を室内から切り取った「生の掛軸」「生の額絵」が見られる。
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2020年に北大路魯山人の作品だけを展示する「魯山人館」がオープン。