ちひろ美術館・東京

淡いタッチの画風で子どもの絵を描き続けた画家・絵本作家のいわさきちひろ。彼女が最後の22年間を過ごした自宅兼アトリエ跡に建てられたのがこちらの美術館だ。1977年、世界初の絵本美術館「いわさきちひろ絵本美術館」として誕生、2002年に公開スペースを拡大し、全館バリアフリー設計でリニューアルオープンした。

本人愛用のソファに座り作品を眺められる展示室、当時の様子を再現したアトリエがあるなど貴重な体験ができる。「ちひろの庭」と名付けられた空間には、庭仕事が好きだったいわさきちひろが愛した草花も。展示は年に数回変わるので、初めての人も何度も来た人も新たな発見がある。

また子どもたちが人生で初めて訪れる美術館”ファーストミュージアム”として親しんでもらおうと、さまざまな工夫が施されている。子ども目線でも楽しめるように床から135ｃｍの高さに作品の中心が置かれている展示、国内外の絵本約3,000冊を揃えた「図書室」、木のおもちゃで遊べる「こどものへや」、授乳室やおむつ替えスペースも完備。小さな子どもと一緒に楽しめる美術館だ。