伏見稲荷の裏参道入り口に立つ鳥居のすぐそばの食事処。創業天文9年(1540)、店の名付け親はかの太閤豊臣秀吉。病の母の治癒祈願に伏見稲荷を訪れた秀吉が参拝後に休憩できる店を探したところ、早朝に営業していたのはこちらのお店だけ。無事お茶を飲めて喜んだ秀吉が、妻の名である祢々の字を取って「祢ざめ家」とつけたのだとか。
まず目に入るのは店先で香ばしく焼かれるうなぎ。長焼きのほか、リーズナブルなうな丼も用意されている。味の決め手はうずらの焼き鳥にも使われている秘伝の自家製タレ。お稲荷さんの門前町だけあって、気軽に食べられるいなり寿司も人気。甘めに炊いたおあげと、ゴマや麻の実入りで食感も楽しい酢飯とのハーモニーが絶妙。他にもさば寿しやにしんそば、きつねうどんなど多彩なメニューが嬉しい。
歴史を感じさせる店舗は昭和初期建築の建材を修復し再利用、平成初期に再建した木造の和風建築。店内はこぢんまりとしながらも心落ち着く空間で、伏見稲荷の参拝客を中心に常に賑わいを見せる。
ポイント
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創業1540年、豊臣秀吉命名の食事処。
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秘伝のタレを使って焼き上げたうなぎや焼き鳥が人気。
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いなり寿しやさば寿司、にしんそばなど他のメニューも充実。
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店舗は昭和初期建築の建材を修復し再利用、平成初期に再建した木造の和風建築。
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