吉香神社

旧岩国藩の藩主であった吉川氏の先祖を祀る神社。もとは三社あったものを明治18年（1885）に統合、旧居館跡である現在の場所に建立された。祖霊を祀る神社建築は全国的にも珍しいもので、鳥居から神門、拝殿、幣殿、本殿と南から北へ、一直線に並んでいるのも特徴的だ。

社殿は享保13年（1728）に造営されたもの。建築当初からの保存状態がよく、当時の岩国藩大工の高い技術力を知ることができる。また、本殿や拝殿、神門が同じ時期に建てられたもので揃っているのは大変珍しく、貴重なもの。昭和63年（1988）には県の有形文化財に、平成16年（2004）には国の重要文化財に指定された。

春は桜やツツジ、初夏の紫陽花、秋の紅葉など季節ごとに草花が周囲を彩り、美しい景観を楽しむことができる。