あらぎ島

ユニークな扇状の地形をした歴史ある水田で、和歌山県で唯一の重要文化的景観として認められたほか、「日本の棚田百選」「美しい日本の村景観コンテスト」にも選ばれた有田川町のシンボル的存在。

界隈を流れる有田川の浸食作用によって生まれた土地を有効活用するため、17世紀ごろに開拓されたという。小さくまとまった棚田になっているのが特徴で、地形に沿った曲線的な畦畔のフォルムは全国的にも珍しい。

観賞の際は有田川を挟んだ対岸にある展望所から眺めよう。周囲に広がる山・河川・集落といった多様な要素を含め、あらぎ島を中心に農山村景観全体を見渡すのがおすすめだ。

水が張られて鏡のように輝く春、爽やかな緑色の稲穂が風に揺られる夏、黄金色にきらめく秋、真っ白に彩られる冬と、四季折々の異なる表情で魅了する景観は、どの季節に訪れても感動必至の美しさ。