大威徳寺

岸和田市の中心部からバスで50分ほどの場所にあり、豊かな自然が残る牛滝山。紅葉の名所としても有名な山の中にある大威徳寺は、修験道の開祖である役行者が開いたといわれる山岳寺院。

和歌山県の友ヶ島から奈良県王寺町まで続く総延長112kmの葛城山系に点在する経塚（経典を納めた塚）や滝、巨石などの霊場を巡って修行を行う「葛城修験」の霊場の一つとして知られ、かつて空海も修業したと伝わる由緒ある寺だ。

境内は戦国時代の兵火によって荒廃したが、室町時代に建立された多宝塔が現存しており国の重要文化財に指定されている。高さ13mある朱色の塔は境内でも抜群の存在感を誇るが、山を赤く染める秋の紅葉とのコラボレーションは特に美しい。紅葉の見頃は例年11月中旬～下旬で、期間中に行われる「牛滝山もみじまつり」では、地元の特産品や御朱印も販売される。境内の奥からスタートし、約1時間の道中で大小さまざまな滝や吊り橋などの大自然を堪能できるハイキングコースも合わせて回りたい。