神楽坂の中ほどに位置し、朱塗りの門が目を引く善國寺。文禄4年(1595)に徳川家康が開基となり、日本橋に創設された後、2度の移転を経て寛政4年(1792)から現在の神楽坂に鎮座する。
善國寺の門前町として発展した神楽坂で「毘沙門さま」として親しまれる毘沙門天は、右手に宝塔、左手に宝棒を持ち、甲冑をまとった武神。開運厄除、福徳を授けるとして信仰されている。普段は御簾がかかっているが、1月、5月、9月の寅の日の御開帳では直接拝観できる。
寅の年、寅の月、寅の日、寅の刻に現れたといわれ、虎にゆかりが深い毘沙門天。本堂の左右には、毘沙門天の使者とされる虎の石像がある。狛犬が多いなかで石虎は珍しく、フォトスポットにもなっている。力強く参拝者を迎える石虎は江戸末期の嘉永元年(1848)に奉納され、今なおその存在感を放ちつつ神楽坂を見守る。
善國寺の絵馬にも石虎が描かれ、お守りやストラップ、張り子も虎づくし。毘沙門天さまとともに、開運厄除けの福徳を授かろう。
ポイント
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朱塗りの門が目を引く善國寺は神楽坂の待ち合わせ場所にもなっている。
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毘沙門天は開運・厄除け・福徳を授ける。
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徳川家康が国家安泰を願い創立した名刹で、新宿山ノ手七福神巡りの一ヶ寺でもある。
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本堂の前の左右には力強い石虎が鎮座している。石虎は少ないのでフォトポイント。
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授与所には、お守りや手のひらサイズのユニークな張り子の虎が揃っている。