大沼（群馬県）

群馬を代表する名峰・赤城山は、古くから信仰の対象として親しまれてきた。その山頂付近に広がる大沼は、標高1,350メートルの高地に位置する神秘的なカルデラ湖だ。原生林に囲まれた約80万㎡の広大な湖面は透明度が高く、訪れる人を穏やかな気持ちにさせてくれる。

ここでは、夏はカヤックやボート遊び、キャンプ、秋はワカサギ釣り、冬は氷上ワカサギ釣りと、季節ごとにさまざまなアクティビティを体験できる。ほかにも冬に現れる「アイスバブル」が見もの。水中のメタンガスが凍り、透明な氷球となって浮かぶこの現象は、まるで別世界のような幻想的な風景を生み出す。北海道の阿寒湖や糠平湖でも見られるが、関東では大沼が貴重な観察スポットとして知られている。

湖畔には約1時間30分の遊歩道も整備されており、春の新緑や秋の紅葉など、四季折々の美しい景色を眺めながら自然を満喫できる。